(VOVWORLD) - 2025年11月16日から24日まで、ファム・ミン・チン首相は、クウェート、アルジェリアへの公式訪問、G20首脳会議への参加、南アフリカでの二国間活動を行います。
今回の訪問は、単なる外交日程ではなく、ベトナムのパートナー拡大と国際的地位向上を図る戦略的行程です。
中東・アフリカ諸国との協力強化
これは、ベトナムと南アフリカが1993年に外交関係を樹立して以来、首相として初めて南アフリカを訪問する機会となります。また、アルジェリアとクウェートへの訪問は、それぞれ10年、16年ぶりの公式訪問です。チン首相の訪問は、二国間・多国間で重要なメッセージを発信し、中東・アフリカ地域における経済・投資協力を拡大するとともに、G20での国際的立場を強化する狙いがあります。
現在、ベトナムはクウェート、アルジェリア、南アフリカと良好な友好関係を維持しています。南アフリカはアフリカ最大の経済国であり、2025年G20議長国、BRICS=新興5か国の主要メンバーです。アルジェリアは国連安全保障理事会非常任理事国を務め、ベトナムとの関係が深い国です。クウェートも今年、湾岸協力会議の議長国を務めています。
中東・アフリカの諸国は、ベトナムを改革・発展の成功例として評価し、国際社会への積極的かつ責任ある貢献を期待しています。これにより、ベトナムと中東・アフリカ諸国との政治的信頼と価値観の共有が深まります。グエン・ミン・ハン外交副大臣は、ファム・ミン・チン首相の訪問について、「この訪問は、ベトナムが地域のパートナーとの関係発展を非常に重視していることを示す重要なメッセージであり、より深く、実質的な戦略的協力の新しい段階を切り開くことを約束するものである」と強調しました」。
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「今回の訪問は、三つの戦略的な訪問地との連携を強化する機会であり、ベトナムとこれらの国々との関係を深めるだけでなく、中東・アフリカ地域における持続的で信頼に基づく協力の未来を築くものです」
G20サミットへの参加:国際的地位の強化
G20サミットへの参加も重要です。今年で二年連続、ベトナムがG20首脳会議に招待されました。これは、ベトナムの発展成果や世界的課題への責任ある貢献が国際的に認められた証です。グエン・ミン・ハン外交副大臣は、また、次のように強調しました。
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「G20サミットでは、南アフリカ議長国からの招待客として、ファム・ミン・チン首相は、世界経済の成長を促進し、現在の世界経済が直面するリスクを軽減するために、重要な政策を共有する予定です。また、鉱物資源やエネルギーなどの戦略分野での協力、世界貿易・金融・投資システムの改革に関する取り組みについても発信し、世界が新たなルールや基準、国際法を再構築しているこの時期に、グローバルな努力に貢献する考えです」
チン首相の訪問は、中東・アフリカ諸国との協力を促進するとともに、G20など国際フォーラムでの提案やイニシアティブを通じ、ベトナムの一貫した外交姿勢を示すものです。これにより、発展途上国の声や立場を反映した、より公正で持続可能な国際経済体制の構築を後押しする狙いがあります。
今回の外遊は、戦略的協力の新たな展開を切り開くとともに、急速に変化する国際環境の中でのベトナムの地位を示すものとなります。