ベトナム 強靭なASEAN共同体の構築に尽力

(VOVWORLD) -  1967年8月8日に、バンコク宣言が調印され、ASEAN=東南アジア諸国連合の発足を告げました。

この55年で、ASEANは地域協力を効率化し、加盟国の全ての人々にチャンスをもたらす共同体の構築に取り組んできました。ベトナムは1995年にASEANに加盟してから27年間にわたり、ASEANの団結の強化やASEAN共同体の構築、国際社会におけるASEANの地位確立に力を尽くしています。

試練を乗り越え、発展を促進する

設立から55年の間、ASEANは絶えず発展してきました。域内と世界の地政学的競争や衝突のエスカレート、インフレ率の上昇にも関らず、今年上半期、ASEANの経済は著しい成長を見せ、さらに域内の一部の国では、不況に陥る世界経済の傾向に逆行しているようです。

ベトナム 強靭なASEAN共同体の構築に尽力 - ảnh 1第38回と第39回ASEAN首脳会議の様子

ASEANは複数の貿易協定の締結ほか、第4次産業革命を促進するための適切な戦略により、世界の地政学・地経学的競争が激化する中においても、成長を維持できると評されています。OECD=経済協力開発機構のマティアス・コーマン事務総長は次のように語りました。

(テープ)

「人口およそ6億6千万人を抱えるASEANは力強い発展を遂げており、世界で5番目に大きい経済圏となっています。ASEANは安定した世界市場やルールに基づく国際貿易システムにより利益を上げ、加盟諸国は貿易・投資の自由化を通じて、貧困率の低減、収入の増加、経済統合の促進が図られるでしょう。このため、世界経済が停滞している中でも、ASEAN経済は前向きな兆しを見せています」

今日、ASEANの地位と役割は一段と向上し、域外の大国からも重視され、高評を得ています。アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は次のように語りました。

(テープ)

「アメリカとASEANのパートナーシップが力強く発展している背景の中で、アメリカはASEANの核心的な役割を重視します。私たちはASEANとの包括的な戦略的パートナーシップの設立を希望しています」

2021年、ASEANはイギリスを11番目の対話国に認定しましたが、今後、フランスやイタリアを認定する方針です。先ごろ、カンボジアで行われた第55回ASEAN外相会議では、TAC=東南アジアにおける友好協力条約にさらに6カ国が加盟したことで、加盟国の数は49カ国となりました。これによりASEANが主導する多国間メカニズムの重要性を立証し、友好協力と平和的共存の促進を目指します。

ベトナム ASEANの地位向上に尽力

ベトナムはASEANに加盟してからこの27年間でASEANの目標、発展の方向性の確定、重要な政策の策定において中核的な役割を果たしています。また、ASEANの政策、計画を精力的に展開し、あらゆる分野で複数のイニシアチブやアイディアを提示してきました。新型コロナウイルス感染症が大流行していた2020年に、ベトナムはASEAN議長国を務め、ASEANの議事日程を促進しながら、感染症の影響の克服に取り組み、ASEANの持続可能な回復を目指し、ASEAN新型コロナ対策基金やASEAN包括的復興枠組、新興疾患および公衆衛生上の緊急事態に対するASEAN地域センターの設立などを加速してきました。ASEANのリム・ジョクホイ事務総長は次のように明らかにしました。

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「ベトナムはASEAN加盟後、特にASEAN議長国を務めた1998年、2010年、および2020年に、地域統合や共同体の構築に力を尽くしました。ベトナムは地域の優先課題の設定、中でも新型コロナ対策の実施で重要な役割を果たしています。また、女性へのエンパワーメントや地位向上を促進し、国際社会におけるASEANの地位向上に大きく貢献してきました」

持続可能なASEAN共同体の構築はベトナムの対外政策の優先課題の一つであり続けています。強靭で自立するASEAN共同体はベトナムが困難や試練を乗り越えるための強固な拠り所となるでしょう。

 

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