イエメン内戦 報復空爆で民間人31人死亡

(VOVWORLD) -内戦が続く中東のイエメンで15日、ハディ政権を支援するサウジアラビアなど連合軍による空爆で民間人31人が死亡しました。この前日には、反政府勢力によるとみられる攻撃でサウジアラビア軍の戦闘機が撃墜されており、報復攻撃により民間人が犠牲になったものとみられます。

アラビア半島に位置するイエメンでは、サウジアラビアなどが支援するハディ政権と、イランが支援する反政府勢力フーシ派との間で内戦が5年近く続いています。

国連などによりますと15日、戦闘が激しくなっている北部のジャウフ県で、サウジアラビアが主導する連合軍による空爆で、民間人31人が死亡しました。

この前日には、サウジアラビア軍の戦闘機が現場近くで墜落し、反政府勢力は、地対空ミサイルで撃墜したと主張していて、サウジアラビア側が報復攻撃を行ったものとみられます。

国連は声明で、「国際人道法で民間人は守られるべきだが、紛争開始から5年がたつ中でもこの責任が果たされていない。衝撃を受けている」として攻撃で民間人が巻き添えになったとして非難しました。

イエメンの内戦では、戦闘の巻き添えで死傷した民間人が、少なくとも2万人近くに上っています。

サウジアラビアと反政府勢力の間では、和平に向けた水面下の交渉が続けられていますが、先月中旬からは北部を中心に戦闘が激しくなっていて、内戦の終結に向けた道筋が見通せない状態が続いています。

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