イランの核合意めぐる協議 進展ないまま行き詰まり

(VOVWORLD) -存続が危ぶまれるイランの核合意をめぐり、関係国による次官級の協議が行われましたが、合意から逸脱しないよう求めるヨーロッパ各国に対し、イランは経済的な支援の実現を要求し、協議は具体的な進展がないまま行き詰まりを見せています。

オーストリアのウィーンで、26日、イランのほか、イギリス、フランス、ドイツなど核合意の関係国による次官級の協議が行われました。

イランの核合意をめぐっては、アメリカが一方的に離脱し制裁を再開したことで、各国がイランに対し経済的な支援をできない状態になり、反発するイランは、合意で定められた制限に従わず、ウランの濃縮活動を強化する対抗措置を打ち出しています。

今回の協議で、関係各国は核合意を維持するために努力することで一致したとしていますが、協議のあと、イランのアラグチ外務次官は、報道陣に対し「ヨーロッパがイランの経済的メリットのために努力していることはわかるが、力不足なのは明らかだ」と述べ、具体的な進展がないことに不満を示しました。

ヨーロッパ各国は、イランに対し、繰り返し、核合意を守るよう求める一方、先月には、国連の制裁再開につながる手続きに踏み切ると発表しています。

これに対して、イラン側もNPT=核拡散防止条約からの脱退を示唆するなど、強気の姿勢を崩さず協議は行き詰まりを見せています。

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