イラン・サウジ国交再開合意に米は動揺、イスラエルは懸念

(VOVWORLD) - レバノンのある新聞が、「イランとサウジアラビアが国交再開合意に調印したことは、全世界を驚愕の渦に巻き込むとともにアメリカを動揺に、シオニスト政権イスラエルを懸念に陥れた」と報じました。
イラン・サウジ国交再開合意に米は動揺、イスラエルは懸念 - ảnh 1イラン、サウジアラビアの高官と共に記念撮影に臨む中国の王毅政治局員(中央)=Reuters/TTXVN

中国・北京でのイランとサウジの高官による会談を経て、両国は10日金曜、7年ぶりに外交関係を正常化することで合意しました。

両国間の合意に基づき、イラン・サウジ両外相は今後2か月以内に会談を行い、互いの大使の派遣、相手国にある自国大使館の再開、国交再開に向けたその他の要件を整えることになります。

レバノンのアラビア語新聞アル・ビナーが「全世界が、イラン・サウジ間の国交再開に向けた、中国の仲介による三者声明に驚愕している」と報じました。

同紙はまた、イスラエルが、今回のイラン・サウジ国交回復で、湾岸アラブ諸国と進めていた関係正常化プロセスの行方やサウジとの関係正常化について大きな懸念を抱いていると報じ、「バイデン米大統領も演説において、地域安定の基準が地域諸国の対イスラエル協力にあるとしており、それゆえ彼は懸念を表明した」としました。

これに関して、ジョン・カービーNSC米国家安全保障会議戦略広報調整官も、地域における中国の影響力増大に懸念を表明しています。

政治評論家らはアルビナー紙に対し、「この合意は、地域・国際レベルでの 2 つの異なる勢力間の数十年にわたる間接的対立の後に実現したが、抵抗の枢軸の国々が成功し、好戦的な枢軸の計画が失敗したことにより、地域における力のバランスが変化した」とコメントしました。

2016年1月3日、テヘランにあるサウジ大使館とイラン北東部マシュハドにあるサウジ領事館が複数の者らに襲撃されたことを口実として、サウジはイランと一方的に断交しました。(ParsToday)

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