イラン原子力庁長官「アメリカが制裁を解除すべき」IAEA総会

(VOVWORLD) -イランの反米・保守強硬派のライシ政権で原子力庁のトップに就任したエスラミ長官が、NHKの取材に応じ「アメリカが速やかにすべての制裁を解除すべきで、イランはアメリカの行動に対応していく」と述べ、中断している協議の再開に向け、まずはアメリカ側が行動すべきだとけん制しました。
イラン原子力庁長官「アメリカが制裁を解除すべき」IAEA総会 - ảnh 1エスラミ長官(写真:AFP/TTXVN)
170か国以上が加盟するIAEA=国際原子力機関の年次総会が20日からオーストリアの首都ウィーンで始まり、イランが核開発を加速させる中、グロッシ事務局長は冒頭、イランに対して核施設への査察の協力などを求めました。

このあと、イランのライシ政権のエスラミ原子力庁長官が演説し、核開発の強化はアメリカが一方的に制裁を科してきた結果だとして「今こそアメリカが誤った政策を改める時だ」と訴えました。

演説のあと、エスラミ長官はNHKの取材に応じ「アメリカ側が核合意の義務を放棄している。アメリカが速やかにすべての制裁を解除し、核合意に復帰するべきだ」とアメリカを非難しました。

そのうえで「イランはアメリカの行動に応じてひとつずつ対応していく」と述べ、中断している協議の再開に向け、まずはアメリカが行動すべきだとけん制しました。

核合意の立て直しに向けたアメリカとイランとの間接協議は、制裁を解除する範囲などをめぐって溝が埋まらず、イランのライシ政権のもとで、いつ協議が再開されるのかが焦点となっています。

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