(VOVWORLD) -12年ぶりに政権交代したイスラエルの新政権は、パレスチナのガザ地区を2日続けて空爆しました。ガザ地区の武装勢力が発火物を付けた風船をイスラエル側に飛ばしていることへの対抗策と見られ、双方の間で緊張が再び高まることが懸念されています。
THX/TTXVN撮影 |
イスラエルとガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスの間では、先月、11日間にわたってロケット弾の発射や空爆の応酬が続いたあと、先月21日に停戦しました。
しかしイスラエルでは、今月13日に12年ぶりの政権交代で発足した連立政権がエルサレムでパレスチナ人が多く暮らす地域での極右支持者の行進を認めたことをきっかけにハマス側が反発を強め、イスラエル南部に向けて発火物を付けた風船を飛ばし、火事が起きています。
これに対しベネット首相が率いる新政権は16日、ガザ地区に停戦後初めてとなる空爆を行い、17日にも北部にある武装勢力の拠点を空爆しました。これまでのところ、空爆によるけが人は報告されていません。
ベネット首相は就任時の演説で「ハマスが再びイスラエル国民への暴力の道を選択するならば、鉄の壁に直面するだろう」と述べ、ハマスをけん制していました。
ベネット政権としては空爆によって国内外に強い姿勢を示したいねらいがあるものと見られますが、停戦から1か月となるのを前に双方の間で緊張が再び高まることが懸念されています。(NHK)