リスナーの皆さん、

ご存知のように２０世紀に行われたベトナム民族の独立を勝ち取るための闘争はボ・グエン・ザップ将軍の名と結びついています。６０年前、ディエンビエンフー作戦の総司令官としてボ・グエン・ザップ将軍は重要な決定をくだし、戦場の局面を変化させ、勝利を勝ち取りました。

ザップ将軍はフランス植民地主義者との闘争期間に８つの大規模な作戦を指揮しましたが、中でもデェインビエンフー作戦は最大規模のもので、ベトナム人民軍とフランス軍との熾烈な（しれつな）戦いとなりました。

この作戦で、ザップ将軍は共産党中央委員会とホーチミン主席の指示を正確で断固たる戦闘方針として具体化させ、「迅速な戦い、迅速な勝利」から、「着実な戦い、着実な勝利」へとシフトし、ディエンビエンブー作戦を勝利に導いたのです。歴史学者のフアン・フイ・レ教授は次のように語りました。

（テープ）Le

「作戦の行動方針を変えたことはボ・グエン・ザップ将軍の素晴らしい決定です。将軍は迅速な戦いの危険性をよく把握した上で、着実な戦いという方針を固めました。将軍は才能を生かして、党と中国人顧問たちを説得して支持が得られました。」

戦闘方針を変えるとともに、ザップ将軍はゲリラ戦術を全人民あげての戦闘体制への参加を見事に結合させました。また、ベトナム軍隊を精鋭な部隊に訓練し、力強い敵を敗北させました。フランス国防雑誌の編集長ジャン・ドゥフォルクJean Dufourcq氏は次のような見解を述べました。

（テープ）Jean

「ディエンビエンフー作戦はザップ将軍の知名度を高めました。彼らは才能、意思、優れた指揮能力、組織能力を表しました。ザップ将軍は越中国境地域から北部に至る抗戦地域を設計しました。つまり、軍事・後方回廊を建設し、北部の戦場でフランス軍に圧力をかけた上で、敗戦させました。ザップ将軍は民族的自尊心を掲げることで、歴史的人物となり、われわれフランス人が感服する愛国者ともなっています。」

ザップ将軍は、一度も正式な軍事訓練を受けないにもかかわらず、その指導力と意思はディエンビエンフー作戦を勝利へと導きました。この作戦はただ、国内外の軍事学校で研究されている軍事戦略だけではなく、ベトナムの独立を勝ち取り、植民地主義者の崩壊を加速させたものでもあると評されています。