パレスチナ人とイスラエル治安部隊衝突 10人死亡

(VOVWORLD) -中東のイスラエルとパレスチナのガザ地区の間で攻撃の応酬が続くなか、ヨルダン川西岸地区でもパレスチナ人とイスラエルの治安部隊が衝突して10人が死亡し、衝突が各方面に広がっています。

イスラエル軍とガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスの間では空爆とロケット弾による攻撃の応酬が14日も続き、ガザ地区ではこれまでに122人が死亡し、イスラエルでも7人が死亡しています。

また、ラマラやベツレヘムなどパレスチナのヨルダン川西岸地区にある複数の都市でもパレスチナ人とイスラエルの治安部隊との間で衝突が起き、暫定自治政府の発表ではこれまでにパレスチナ人10人が死亡しました。

イスラエル軍は空爆のほか地上からの攻撃を強化し、今後の侵攻作戦も視野に入れて圧力を強めているのに対して、ハマス側もロケット弾のほかドローンなども使って攻撃を続けています。

15日は1948年のイスラエル建国に伴って勃発した第1次中東戦争で多くのパレスチナ人が難民となった「ナクバ=大惨事」の日で、例年パレスチナ側でイスラエルへの反発が強まることから、さらなる衝突が懸念されています。

イスラエルへの抗議デモは14日、隣国のヨルダンやレバノンでも行われ、人々はパレスチナとの連帯を訴えました。

このうちヨルダンの首都アンマンでは、イスラム教の金曜日の集団礼拝のあと数千人が集まり、パレスチナの旗を振ったり連帯を示すメッセージを掲げたりして市の中心部を行進しました。

西部のカラメでは、デモ隊がパレスチナのヨルダン川西岸とを結ぶ橋に近づこうとして治安部隊に催涙弾などで阻止されました。

またレバノン南部ではイスラエルとの国境のフェンスに近づいたデモ隊がイスラエル側から銃撃を受け、国営通信によりますと1人が死亡、1人がけがをしたということです。

フランス大統領府によりますと、マクロン大統領は14日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話会談し、ハマスなどによるロケット攻撃を強く非難するとともにイスラエルの自衛の権利を支持すると伝えました。

そのうえで暴力の停止が急務だと強調し、ガザ地区の市民が置かれている状況に懸念を示したということです。

(NHK)

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