会談で、チン首相は、ベトナムは常にオーストリアとの友好関係を重視していると強調し、多くの分野における協力を深化させたいとの希望を表明しました。

一方、セバスティアン・クルツ首相は、ベトナムはオーストリアにとって東南アジア地域における信頼たる重要なパートナーであると述べ、両国関係を発展させる余地は大きいとの考えを示しました。

両国の経済協力について両首相は、EU欧州連合とベトナムとのFTA自由貿易協定のメリットを最大限に活用するために連携を強化するとともに、医療・環境・貧困解消・教育・科学技術を始め、持続可能な発展を目指すことで一致しました。

新型コロナ予防対策について、チン首相はオーストリアに対し、ワクチンの支援と譲渡、及び、ワクチンと新型コロナ治療薬の生産技術の移転を検討するとともに、コバックスファシリティにベトナムへのワクチン供給の加速を働きかけるよう提案しました。

また、両首相は、ベトナム東部海域（南シナ海）もんだいについても話し合い、同海域の平和・安定・安全保障・航行の自由を確保することと、1982年国連海洋法条約をはじめとする国際法に従って紛争を平和的に解決することの重要性を強調しました。

この機に、チン首相は両国の外交関係50周年記念にあたる2022年に、クルツ首相をベトナム訪問に招待し、クルツ首相はチン首相の招待を受けました。