マカオ 中国返還25年 習主席 統制緩めない姿勢強調
(VOVWORLD) -マカオが中国に返還されて20日で25年になるのに合わせて現地で記念式典が開かれ、習近平国家主席は「一国二制度」を堅持するとしながらも「中央政府の全面的な統治権の行使はいかなる時も揺らいではならない」と述べ、統制を緩めない姿勢を強調しました。
マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されて20日で25年となり、現地では習近平国家主席も出席して記念式典が行われました。
演説で習主席は返還後のマカオの経済発展の成果を強調したうえで、高度な自治を認める「一国二制度」について「長期にわたって堅持しなければならない」と述べました。
その一方で、同様に「一国二制度」が適用されてきた香港も念頭に「国家の主権や安全が何よりも優先され、中央政府の全面的な統治権の行使はいかなる時も揺らいではならない」と述べ、「一国」が「二制度」よりも優先されると強調しました。
習主席としては中国に批判的な動きを封じ込め統制を緩めない姿勢を示した形です。
マカオはGDP=域内総生産のおよそ5割をカジノや観光産業が占めていますが、中国本土からの観光客に大きく依存しているほか、隣接する広東省や香港との一体的な経済圏構想が進められていて、中国の影響力が強まっています。(NHK)