中国 豪ワインに保証金の上乗せへ 両国関係さらに悪化の可能性

(VOVWORLD) - 中国政府は、オーストラリア産のワインが不当に安く輸入され国内の業界に損害が出ているとして、オーストラリア産のワインに対抗措置として一時的に保証金を上乗せすると発表しました。両国の関係はことしになって急速に冷え込んでいて、今回の措置で関係がさらに悪化する可能性があります。

中国商務省は、27日、オーストラリア産のワインについてことし8月から調査を進めた結果、不当に安く輸入されるダンピングが行われていることを認定したと発表しました。

そのうえで、中国のワイン業界に損害が生じているとして、対抗措置として28日からオーストラリア産のワインに一時的に保証金を上乗せするとしています。

これに対し、オーストラリアのリトルプラウド農相は声明を発表し、中国側の措置には根拠がないと批判するとともに「今回の決定を深刻に懸念しており、オーストラリアは強く対抗していく」としています。

両国の関係をめぐっては、オーストラリアのモリソン首相がことし4月、新型コロナウイルスの発生源を解明する独立した調査が必要だという考えを示したのに対し、中国が強く反発し、オーストラリアからの一部の肉製品の輸入を停止したり、大麦に関税を上乗せしたりするなどの措置を相次いでとっています。

今回のワインをめぐる措置で、急速に冷え込んできた両国の関係がさらに悪化する可能性があります。(NHK)

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