東アジアサミット 岸田首相 中国念頭“海洋進出・威圧に反対”

(VOVWORLD) - ASEAN=東南アジア諸国連合の加盟国と日本やアメリカ、中国などが参加する東アジアサミットが27日夜、開かれました。南シナ海の問題などをめぐるアメリカと中国の対立にASEANの加盟国からは懸念する声が相次ぎました。
東アジアサミットはオンライン形式で開かれ、ベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)の問題が主要な議題の1つになりました。
南シナ海で中国は人工島を造成して軍事拠点化を進めるなど海洋進出の動きを強めています。
これに対してアメリカは南シナ海を含むインド太平洋地域で同盟国とともに新たな安全保障の枠組みAUKUSをつくるなど中国包囲網づくりともいえる動きを進めていて、両国の対立は深まっています。
会議の中でもアメリカのバイデン大統領は覇権主義的行動を強める中国を念頭に懸念を示すとともに、民主主義や人権、法の秩序や海洋の自由を守るため同盟国や友好国を引き続き支援していくと強調しました。
これに対してマレーシアのイスマイルサブリ首相は「AUKUSのような同盟の動きは軍拡競争や緊張をまねき、南シナ海の情勢を不安定にする」と指摘するなど、ASEANの加盟国からは米中の対立の深まりを懸念する声が相次ぎました。
会議の成果を示す声明は、ことしのASEANの議長国をつとめるブルネイが取りまとめることになっています。(NHK)

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