米 国防費増額 一方で対外援助や低所得者支援を大幅カット

(NHK)アメリカのトランプ政権は来年度の予算教書で国防費を増額し、83兆円余りを要求する一方、海外への援助活動や低所得者支援のための費用を大幅に削減する方針を示しました。
米 国防費増額 一方で対外援助や低所得者支援を大幅カット - ảnh 1       (写真:AFP/TTXVN)

トランプ政権は11日、ことし10月からの来年度の予算について政府が議会に要求する予算教書を発表しました。

このうち国防費は前の年度と比べておよそ5%増額し、7500億ドル、日本円にして83兆円余りが盛り込まれ、宇宙空間での中国やロシアの脅威に対抗する「宇宙軍」の創設や宇宙配備型のミサイル迎撃システムの開発を進めるとしています。

一方で、海外での援助活動を行う国務省と、その傘下のUSAID=アメリカ国際開発庁の予算を1兆3600億円余り削減するほか、地球温暖化対策にあたる環境保護局の予算を前の年度より30%以上削減する方針を示しました。

これについて政府の高官は「むだで効率の悪い多くの事業に予算は使えない」と述べ、低所得者向けの食料援助や公共住宅の予算も大幅に減らす方針が示されました。

トランプ大統領は予算教書の中でみずからの公約である軍の再建を強くアピールする一方、民主党は弱者の切り捨てだとして反発を強めていて、来年の大統領選挙を見据えて与野党の攻防は激しさを増しそうです。

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