写真提供：AFP

この決議は「軍事力行使権限承認（ＡＵＭＦ）」と呼ばれ、それぞれ２００２年と１９９１年に成立したまま、法的な効力が２０年余り経過してなお続いています。

廃止するには下院でも同様の法案を通過させる必要がありますが、野党共和党が優勢な下院における採決の行方は不透明です。上院でも廃止反対に投票したのはいずれも共和党議員で、同党上院トップのマコネル院内総務も反対を表明しました。

一方バイデン大統領は議会で廃止法案が承認されれば署名する意向です。

ＡＵＭＦ廃止論者は、イラクはもはや敵ではなく、米国の安全保障上のパートナーだと主張します。またＡＵＭＦで宣戦布告の権限が大統領に一時的に委ねられたことから、開戦を最終的に決める権限は大統領でなく議会にあるという憲法原理を守る上でも、ＡＵＭＦを放置し続けるのは問題だとの声も聞かれます。（ロイター）