(VOVWORLD) -秋のアメリカ大統領選挙でトランプ大統領と戦う野党・民主党の候補者に、バイデン前副大統領が指名されることが固まりました。バイデン氏は全米で続く抗議デモを念頭に「怒りと分断の政治では解決しない」と訴えて、政権奪還への支持を訴えました。
バイデン前副大統領(写真:AFP/TTXVN)
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11月のアメリカ大統領選挙に向けた民主党の候補者選びで、AP通信など複数のメディアは5日、バイデン前副大統領が党の指名獲得に必要な全米各州の代議員の過半数1991人を確保したと報じました。
これによりバイデン氏が民主党の大統領候補に指名されることが固まり、バイデン氏は声明を発表して勝利を宣言しました。
このなかでバイデン氏は新型コロナウイルスの感染拡大と全米で続く抗議デモを念頭に、「歴史的な困難に直面する今、ドナルド・トランプの怒りと分断の政治では解決しない」とトランプ大統領を批判しました。
そのうえで「この国はわれわれを団結させる指導力を求めている。われわれが一つのアメリカとしてともに立てば前よりもっと強くなれる」として政権奪還への支持を訴えました。
アメリカの政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の6日時点の各種世論調査の平均値では、バイデン氏の全米の支持率が49.3%とトランプ大統領の42.2%をリードしています。
バイデン氏としてはトランプ大統領の新型コロナウイルス対策や人種差別の抗議デモへの対応に批判が高まるなか、国民の団結を訴えて支持を広げたい考えですが、トランプ大統領も攻勢を強めるとみられ、両者の政治的な対立も激しさを増しそうです。
(NHK)