ハイフォンのドゥム( Dum) 民謡

(VOVWORLD) -港湾都市ハイフォンは北部最大の港湾都市として知られていますが、この地方は古くから伝統的文化を豊富に保存しています。その中で、ドゥムという地元の独特な民謡があります。

毎年、春になると北部港湾都市ハイフォン市トゥイ・グェン県にあるトンフック村の人々は地元の伝統的民謡ドゥムを歌う祭りに参加しています。地元の人々にとって、春は何があっても、ドゥム祭りに行かないと春の雰囲気がつかめないという感じがあります。

現場の音

お聞きいただいたのはドゥム民謡のメロディーでした。

ベトナムの伝統的旧正月テトの2日目になると、トンフック村の祭りが始まります。祭りには伝統的儀式の他、綱引き、ブランコのり、ボートレースなど様々な民間遊戯が披露されますが、誰もが待ち望んでいるのはドゥム民謡を歌う大会です。

ハイフォンのドゥム( Dum) 民謡 - ảnh 1

この大会は村の春祭りに開かれる顔のマスクを外すという儀式につながっています。昔からこの村の女性は一年中、顔にマスクを着用していました。マスクを外す唯一の時はドゥム民謡を歌う時でした。その理由で、ドゥム民謡の祭りは楽しい時期となってきました。

トゥイグェン県ラップレ村に住むディン・ティ・ホアット( Dinh Thi Hoat) さんは「現在、地元で女性が顔にマスクを着用する習慣はなくなりましたが、ドゥム民謡祭りに参加する人々が大勢いる」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ)

「ドゥム民謡を歌うことをきっかけに、多くの青年男女が夫婦になってきました。また、日常生活にもよくドゥム民謡を歌っています。子守歌としてもドゥム民謡を使っています。友達に出会った時、ドゥム民謡で挨拶をしています」

ドゥム民謡を演奏する時、楽器を使わないで、衣服も簡単です。この民謡は男女が互いに打ち明ける言葉のようなものです。しかし、ドゥム民謡の内容は一般人民の知識や農業生産の経験を表しています。

ラップレ村のドゥム民謡クラブの責任者ディン・ヌー・ハン( Dinh Nhu Hang) さんは「ドゥム民謡を歌う大会に参加する人々は歌声を練習するだけでなく、知識や経験が豊富に積んで、頭の回転が早く掛け合う能力がなければならないと明らかにしました。ハンさんの話です。

(テープ)

「昔、私は川岸や野原などでドゥム民謡を歌いましたが、今は舞台で歌います。一方のグループが歌ったら、もう一方のグループは先の歌と同じメロディーに異なる歌詞をつけて歌い返します。先の歌が、ある詩の一部分であった場合、返す歌も、その詩の中の言葉でなくてならないなどのルールが決められています。もう一方のグループが返歌を歌えなくなったら負けます。そのため、ドゥム民謡を歌う歌い手は多くの歌を覚えなければなりません。ドゥム民謡には挨拶の歌から、別れの歌まで12のメロディーがあります。そのため、ドゥム民謡の歌い手は掛け合い能力を向上させるため、いつも歌を学ぶ必要があります。」

現場の音

ドゥム民謡は一般庶民が歌うものですが、自分の規律があります。始めは挨拶の歌で始まり、続いて、掛け合いの歌、クイズの歌、招く歌、愛情や労働生産活動を歌う歌、そして、結びは別れの歌です。歌詞はベトナムの伝統的詩ある六八体 (ベトナム語: Thể lục bát / 體六八、六音八音の交互による韻文)の、または、昔から伝われた歌、即興で歌われた歌です。

ハイフォンのドゥム( Dum) 民謡 - ảnh 2

実際、ドゥム民謡がハイフォン市の他、クアンニン省、タイビン省など北部ホン川ダルタのいくつかの地方でも歌われますが、ぞれぞれは特徴があります。しかし、ハイフォン市トゥイグェン県はドゥム民謡の発祥地とされています。

現在、トゥイグェン県には故郷を離れて、海外で在留していますが、ドゥム民謡を聞きたいから、テープにドゥム民謡を録音して、海外に送るよう親族に頼んだ人もいます。トゥイグェン県文化情報センターのフン・バン・マイン( Phung Van Manh) センター長は次のように語りました。

(テープ)

「トゥイグェン県の人々にとって、ドゥム民謡は精神生活に欠かせない一部となってきました。ドゥム民謡祭りにはいつも大勢の人々が見に行きます。地元の人々は朝早くから夜遅くまでドゥム民謡を歌う時もあります」

歳を経ても、ハイフォン市トゥイグェン県のドゥム民謡は地元の人々により、維持、保存され、それぞれの人々の心に深く染み込んでいます。毎年、春がやってくるとドゥム民謡への愛情が強くなり、幸せと楽しい一年への願いを示しています。

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