プラスチックごみ削減を目指す外国人の取り組み

(VOVWORLD) - プラスチックごみが地球規模で深刻な環境問題になっている中、ベトナムはプラスチックごみを削減するための取り組みを展開しています。この取り組みは、ベトナムに在住している外国人の多くが手を貸してくれています。

FAO国連食糧農業機関の統計によりますと、ベトナムの年間のプラスチックごみは180万トンにのぼっています。ベトナムは、毎年約500万トンのプラスチックごみが海に流されていることに対し、最も大きな責任を持つ5か国の一つであるとしています。

プラスチックごみ削減を目指す外国人の取り組み - ảnh 1 自分の袋を持参して買い物をしている若者たち(写真:kenh14)

こうした事態を前に、今年の6月、ベトナム政府は、「プラスチックごみと戦う」という全国規模の運動を発動しました。また、これに先立つ4月初めに、プラスチック製のトレイの代わりにバナナの葉で商品を包む多くの大型スーパーマーケットが登場し始めました。そして、プラスチックごみ削減を目指す多くの運動が行われており、多くの外国人も参加しています。しかし、プラスチックごみとの戦いは難航しています。使い捨てのプラスチックをはじめ、プラスチック製品を使う習慣が人々に根付いているからです。

ハノイ国家大学に在学しているロシア人エカテリナ・マカロヴァさんによりますと、ベトナムでは、使い捨てのプラスチックが全国いたるところにあります。コップやストロー、スプーン、フォーク、ビニール袋などが多くの人にとって馴染みのものとなっています。近年、食べ物の配達サービスが充実するにつれて、使い捨てプラスチックが急速に増えています。マカロヴァさんは次のように話しました。

(テープ)

「私はベトナムに来てから6ヶ月経ちました。ベトナム人が使い捨てプラスチックをはじめ、プラスチック製品をたくさん使っていることに気が付きました。レストランや喫茶店では、食べ物と飲み物をプラスチック製のコップやトレイに入れることが一般的です。」

マカロヴァさんは、ベトナム人同級生に対し、プラスチックごみ問題を理解してもらうためによく話し合うとともに、使い捨てのプラスチックを使わないように訴えています。

ハノイ大学のベトナム学部で勉強している日本人留学生関里緒菜(せき・りおな)さんも使い捨てのプラスチックの使用を控えています。関さんの話です。

(日本語のテープ)

一方、韓国人留学生ギョン・イルヒュンさんは、ベトナムは、プラスチックごみとの戦いにおける韓国の経験を学ぶことができるとの考えを示しました。ギョンさんによりますと、韓国では、レストランでの使い捨てプラスチックの使用が禁止されていて、その規定に違反する人は200万ウォン(日本円で17万円)の罰金を科せられます。また、韓国のすべての大手スーパーマーケットはビニール袋ではなく、紙袋を使うようになりました。ギョンさんは次のように話しました。

(テープ)

「私は飲み物を買う時、自分のコップを持っていきます。韓国では、自分のコップを持参するお客さんに対し、500ウォンの割引をする店が多いです。もし、ベトナムの店がこのやり方をすれば、多くのお客さんが歓迎するでしょう。安く買えるとともに、環境を守ることができるからです。」

実際、ベトナムでは、プラスチックのコップを紙コップに、プラスチックのストローを竹製のストローに、プラスチックのトレイをサトウキビからできたトレイに使い代えるスーパーマーケットが増えつつあります。こうした取り組みによって、プラスチックごみとの戦いはうまくいくと期待されています。

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