タイさん（1行目の左から2人目）と「2021年のホーチミン市の代表的な若い市民」という称号を受けた青年たち（NGỌC PHƯỢNG撮影）

トゥドゥック（Thu Duc）・テクノロジー短期大学の一年生チャン・ダン・バン・タイさんは、先日、ホーチミン市共産青年同盟から「2021年のホーチミン市の代表的な若い市民」という称号を受けました。タイさんは、学習において優秀な成績を収めただけでなく、新型コロナウイルス感染症の予防対策活動にも積極的に参加してきたからです。コミュニティーのために自分の意志で奉仕してきたタイさんは、青年の自発的な精神を示しており、文明的かつ近代的なホーチミン市の構築に貢献しています。

現在、タイさんと母親は、トゥドゥック市フォックロン（Phuoc Long）居住地にある簡易宿泊に住んでいますが、壁には、タイさんが高校生時代に授与された多くの表彰状や賞状などが飾られています。タイさんのお母さんによりますと、彼の母親は小売店を営んでいるため、毎朝、タイは早く起きて、母親の片付けの手伝いをしてから、学校に行きます。

タイさんは、貧しい家庭にあるものの、いつも学習において優秀な成績を収めました。彼は、交通運輸大学とホーチミン市農林大学の入学試験で合格しましたが、車が大好きで、また、母親に学費の負担をさせたくないため、トゥドゥック・テクノロジー短期大学の自動車整備科に入学することにしました。

2021年7月に、トゥドゥック市における新型コロナの感染者数が急増した為、タイさんは、検体採取、ワクチン接種を行う場所などにおいてボランティアとして大活躍してきました。

タイさんのお母さんは次のように思い出しています。

(テープ)

「当時、トゥドゥック市における新型コロナウイルスが大流行していますが、息子はが1回目のワクチン接種を受けたばかりので、私はとても心配してしまいました。その他、疫病対策作業に参加する時にも、夜遅くまで帰宅した日もありました。しかし、彼は『お母さん、安心してください。私はよく知っているよ』と言ってくれました。」

4ヶ月間にわたって、トゥドゥック市での疫病予防活動にボランティアとして参加してきたタイさんにとって忘れがたい記憶は、タンフー居住地に住む疫病の影響で困難な状態に陥られた労働者に支援物資を手渡す瞬間です。タイさんたちから野菜や、卵などの食品を受け取る時に、これらの貧しい労働者の幸せそうな笑顔を見ると、彼や他のボランティアたちは、疲れをすっかり飛んでしまうからです。それをきっかけにして、タイさんは、更なる多くの恵まれない人々を支援したいと思っています。

タイさん（TRỌNG NHÂN撮影）

タイさんは次のように語りました。

（テープ）

「自分がやってきたことは、コミュニティに大きな利益をもたらすとは思いませんでした。疫病と闘う最前線に立つ医療従事者を少しでも手伝いたいと思うだけです。『ホーチミン市の代表的な若い市民』として顕彰され、とても嬉しくて幸せな気分になっています。これは、私が引き続き地元の建設発展事業に貢献する為の原動力となっています。」

現在、ホーチミン市では、新型コロナウイルスの感染者数が減少しましたが、タイさんは、感染リスクが高い人々への検体採取、自宅療養中の感染者への訪問診療の担当グループに参加しています。

タイさんのことについて、ホーチミン市共産青年同盟のチュオン・ミン・トオック・グエン副書記は次のように評価しています。

（テープ）

「ホーチミン市共産青年同盟は、市内の生徒、学生に対し、学習だけでなく、コミュニティの為のボランティア活動において、牽引役を果たすと共に、創意工夫を凝らすよう奨励しています。タイさんは、この2つの基準を満たしています。彼のお手本は、若者たちが、学習において高い成績を収め、コミュニティの為の諸活動に積極的に参加するのに役立つことでしょう。」

タいさんの「コミュニティの為」という精神は、更なる多くの青年がホーチミン市の建設発展事業に貢献するための原動力になるはずです。