フォックティック村の陶器生産業の復興

(VOVWORLD) -フォックティック村は川沿いにあるほか、薪、粘土など陶器生産の原材料があることから、昔から陶器の有名な生産地になってきました。
フォックティック村の陶器生産業の復興 - ảnh 1

フォックティック(PhuocTich)村は、中部トゥアティエン・フエ省の省都フエ市中心地から北へ約35Km離れた所に位置する小さな村です。蛇行するオーロウ(O Lau)川に囲まれた緑豊かな村はいまから500年前に、陶器製品を生産、販売する有名な土地であり、中部各省に陶器製品を供給しました。フオン川の古い陶器博物館では17世紀と18世紀に生産されたフォックティック村の陶器5000個が展示されています。これは同村の陶器製品の多様さを示しています。

フォックティック村は川沿いにあるほか、薪、粘土など陶器生産の原材料があることから、昔から陶器の有名な生産地になってきました。昔話によりますと、15世紀頃、中部ゲアン省出身の幾人かはフォックティック村に移住した時、陶器生産業を持ち込みました。それ以来、陶器生産業が急速に発展しました。フォックティック村の陶器は全部で手作業で作られ、繊細さがあるほか、丈夫であることから愛用されるようになりました。

フォックティック村の陶器職人の一人グエン・バー・チュンさんはベトナム最後の封建時代であるグエン王朝のミンマン王朝~カイディン王朝まで、つまり、18世紀末から20世紀初頭まで、毎月、フォックティック村はグエン王朝の宮廷に30個の土鍋を献上しました。同村が繫栄した時期には、20もの窯があった」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ)

「フォックティック村の住民は伝統的陶器生産業の復活を望んでいます。現在、村の若者たちはほかの職業に従事しており、お年寄りは陶器生産ができません。陶器生産業を復活するには、人材のほか、消費市場を探す必要があります」

フォックティック村で陶器生産をしている唯一の世帯であるルオン・タイン・ヒエンさんは現在、フォックティック村の陶器職人は陶器生産に新しい技術を導入していること、また、陶器生産と観光を両立させることもフォックティック村の発展の新しい方向を示しており、観光客はフォックティック村を訪れると陶器生産の工程を体験できるようになると明らかにしました。ヒエンさんの話です。

(テープ)      

 「現在、私は消費者の需要に応えるため、伝統的方法で作られた陶器だけでなく、近代的な陶器製品を生産しています。多くの顧客はフォックティック村の陶器を愛用しています」

フォックティック村の陶器生産業の復興 - ảnh 2

トゥアティエン・フエ省観光局のグエン・バン・フック局長によりますと、トゥアティエン・フエ省人民委員会はフォックティック村の陶器生産業を維持、保存するため、フォックティック村の芸術的な建築と遺跡の保存、改修、復旧とその価値の発揮に関する計画を承認しました。これは持続可能な観光開発につながっているとしています。フック局長は次のように語りました。

(テープ)

「フォックティック村の陶器生産業は文化遺産の価値があることから、持続的に維持、保存しなければなりません。そのほか、地元の人々が生計を立てるため、この伝統的な産業を復旧させる必要があります。これまで、私たちは伝統産業の開発と観光開発とを両立させるために取り組んできました」

フォックティック村には多くの古い民家、寺院、教会、チャンパ遺跡などもあることから、フォックティック村の陶器生産業が復活することにより、多くの観光客を引き寄せることが期待されています。


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