戦後の地雷と爆発物による被害の克服に努力するランソン省

(VOVWORLD) -国家、国際組織の支援を受け、ランソン省は、戦争で残された地雷や不発弾の除去に尽力しています。
戦後の地雷と爆発物による被害の克服に努力するランソン省 - ảnh 1地雷や不発弾の除去(daidoanket.vn撮影)

中国と国境を接する北部ラン・ソン(LangSon)省は過去に地上戦となった土地であるため、現地には戦争で残された地雷や不発弾が大量にあると言われています。そのため、今もなおランソン省では地雷や不発弾が深刻な人的物的被害をもたらしています。国家、国際組織の支援を受け、ランソン省は、戦争で残された地雷や不発弾の除去に尽力しています。

この数年間、ランソン省行政当局、および同省の軍事指揮部は、社会経済開発、国防安全保障を実現する傍ら、戦争後の地雷や不発弾の除去を優先的に行っています。軍事指揮部のグエン・バン・フォン副部長は次のように明らかにしました。

(テープ)                     

「戦後の地雷や不発弾の除去を重要な任務として認定し、現地の地雷・爆発物除去担当班に国境地域での除去作業をアドバイスしています。しかし、地元行政当局の予算が限られていますので、これまでに、地雷除去作業が済んだ区域は少ないため、ランソン省の国境線に沿った地雷・爆発物汚染地域の浄化作業に必要な予算が支給されるよう望んでいます」

一方、ランソン省人民委員会のルオン・チョン・クイン副委員長によりますと、現地当局は地雷・爆発物の除去に予算を計上していると言います。複数の地雷・爆発物除去活動が行われたものの、戦後残った地雷・爆発物の数は多く、広範囲にわたるため、これまでに約7000ヘクタールの区域が浄化されたにすぎません。今なお、約3万7000ヘクタールに及ぶ区域では、地雷・爆発物が除去されていない、とされています。

クイン副委員長は次のように語りました。

(テープ)

「ランソン省は3万7000ヘクタールの区域において地雷・爆発物を除去するためには、およそ2兆3千億ドンもかかると計算されています。その一方で、同省の予算は限られています。そこで、国防省や、ベトナム国家爆弾地雷行動センターなどが、現地での地雷・爆発物の除去作業を支援してもらいたいのです。このことは、現地住民の安全確保と社会経済開発に貢献するからです」

先頃、ベトナム国家爆弾地雷行動センターとイギリスのNGO団体「ヘイロー・トラスト」は、ランソン省の幾つかの村での現場調査を行った際、長い時間にわたって地中に埋め込んでいる地雷・爆発物が爆発しやすく、人の生命に危険を及ぼす恐れがあると評価しました。

戦後の地雷と爆発物による被害の克服に努力するランソン省 - ảnh 2ギエップ副センター長(qdnd.vn撮影)

同センターのグエン・バン・ギエップ副センター長は、国際組織などと連携して、汚染地域での現場調査を行うことは、地雷・爆発物の除去への国際的な支援を働きかけることが狙いであると明らかにし、次のように語りました。

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「ヘイロー・トラスト組織が、ランソン省での地雷・爆発物の除去活動を行う為に、2022年中に、ランソン省と関連各機関は、全ての行政手続きや法的措置を完了させる予定です。そして、地雷・爆発物の除去活動は今年の第3四半期に開始し、2023年に現場で実施される計画です」

一方、ヘイロー・トラスト組織の代表であるサイモン・コンウェイ氏は次のように明らかにしました。

(テープ)

「ヘイロー・トラストは地雷・爆弾除去を専門とする組織であり、多くの経験を積んでいます。現場調査を通じて、私たちは、ランソン省を助けることが出来ます。地元での地雷・爆弾除去を実現するためにランソン省の行政当局や、軍事指揮部、及び、関連各機関と連携したいと思います」

イギリスのNGO団体「ヘイロー・トラスト」が間もなく実施する地雷・爆弾除去作業は、ランソン省の住民の安定した生活や現地でのインフラ整備、社会経済開発、国防・安全保障行政当局に貢献することでしょう。

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