モン族の「新年に神様を祀る儀式」

(VOVWORLD) - 少数民族モン族は新年に神様を祀る儀式を行う習慣があります。この儀式は、不運を幸運に変えることを祈るためのものです。
モン族の「新年に神様を祀る儀式」 - ảnh 1「新年に神様を祀る儀式」の準備

「新年に神様を祀る儀式」のお供え物として、世帯主はススキ3本、薪1本、重さ10キロぐらいのメス豚か犬1匹を用意します。また、家の内側にある正門の左側に深さ約1メートルの穴を掘ってこれらのお供え物を置きます。この儀式はちょうど夜7時に始まり、世帯主は神様に決まった報告を読み上げます。ソンラ省トゥアンチヤウ県ファコアン村に住むヴ・スア・リさんは次のように話しました。

(テープ)

「報告の内容としては、私は数百匹、数千匹の豚・犬を持てず、この豚・犬1匹しか持たないが、心を込めて神様に献上したいと思う。我が家はいつも健康で、栽培も畜産もうまく行って、豊かになるようにというお願いがあるということです。」

世帯主が 神様に報告を読み上げた後、お供え物である豚または犬が料理されます。3本のススキは世帯主の寝間に置かれます。また、大きな茶碗と小さな茶碗をそれぞれ5個用意してから儀式の第2部に入ります。ソンラ市ナガン村に住むタオ・ノ・チョさんは次のように話しました。

(テープ)

「第2部は世帯主の寝間の中で行われ、神様を祀る儀式の中で最も重要なものです。茶碗は大きなものと小さなものからなるペアをベッドに沿って置かれます。その後、茹であがった肉を頭から尻尾の順番に切って、ベッドの頭の部分から足元部分までの順番に大きな茶碗に一つずつ入れます。」

モン族の「新年に神様を祀る儀式」 - ảnh 2ベッドに大きな茶碗と小さな茶碗をそれぞれ5個置く

その後、世帯主は、肉の茹で汁を小さな茶碗に注ぎながら、神様に願い事を述べます。茶碗が5個あれば、5回にわたって願い事を述べなければなりません。1回ずつ願い事を述べた後、小さな茶碗を子どもに渡して肉の茹で汁を飲ませます。子どもたちがこの茹で汁を飲むと、神様によって病気から守られると考えるからです。

第2部が終わったら、親族が集まってお供え物を食べながら、世帯主と家族に健康や豊作などを祝います。親族が帰った後、世帯主は3本のススキを束にして寝間の天井に掲げます。これは「新年に神様を祀る儀式」の終わりです。先ほどのヴ・スア・リさんは次のように話しました。

(テープ)

「新年に神様を祀る儀式は家の中に行わなければなりません。儀式に必要な物は外から家の中に持ってこなければなりません。家の中から外へ持ち出していけません。儀式を行う時に家の中から外へ持ち出すと、良いことが追い立てられてしまうと考えられています。また、親族がお供え物を食べて家を出る前に、水で手を洗わなければなりません。これも世帯主と家族に良いことが訪れるように祈るためです。」

「新年に神様を祀る儀式」は新年の願いを示すもので、モン族の人々に大切に保存されています。

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