ソフトパワーの向上を通じての国際社会への参入強化

(VOVWORLD) - ベトナムはソフト・パワーを活用し、中でも国家ブランドや一流製品の国際参入を進めてきたということです。

既にお伝えしましたように、このほど、アメリカの大手格付会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは、ベトナムの格付けの見通しを「ネガティブ」から「ポジティブ」に引き上げました。

これに先立ち、アメリカのシンクタンク「ヘリテージ・ファンデーション」は調査結果を発表し、その中で、「この25年間、ベトナムの経済自由度は経済規模が同様の国々が競争できないほど迅速に増加している」と評価しています。

さらに、イギリスのブランドコンサルティング会社のブランド・ファイナンス社が発表した世界ソフトパワーランキング2021年版でも、ベトナムが躍進しています。

「ソフト・パワー(Soft Power)」は、1990 年にハーバード大学のジョセフ・ナイ教授が初めて用いた言葉であり、国家が軍事力や経済力などの対外的な強制力によらず、その国の有する文化や政治的価値観、政策の魅力などに対する支持や理解、共感を得ることにより、国際社会からの信頼や、発言力を獲得し得る力のことです。対義語はハード・パワーとなっています。

ブランド・ファイナンス社の「グローバル・ソフト・パワーインデックス2021年版によりますと、ベトナムは前年の50位から3ランク上昇し、世界105か国・地域中で47位となりました。また、ベトナムは33.8ポイントに達し、フィリピン、カンボジア、ミャンマーを上回り、ASEAN諸国の中で、ランクアップした唯一の国です。

この背景には、新型コロナの影響を受けたにもかかわらず、ベトナム政府の新型コロナを効果的に封じ込め、感染者数が抑制されるとともに、死亡者数は低いレベルにとどまっています。また、経済振興策により、2020年のGDP=国内総生産の伸び率が前年と比べ2.91%増加し、プラス成長を維持しています。ベトナムはソフト・パワーを活用し、中でも国家ブランドや一流製品の国際参入を進めてきたということです。

さらに、ブランド・ファイナンス社が発表した「世界で最も価値のある国家ブランドトップ100」2020年版で、ベトナムが前年の42位から33位に浮上したこともベトナムのソフトパワーを高めることを示す証となったとしています。

また、各国の研究機関や、報道機関などもベトナムを高く評価しています。「日の出」、「輝かしい星」、「例外」などは、新型コロナウイルスによるパンデミックが世界的危機になった2020年において多大な成果を収めたベトナムを評価するために国際社会が使われた言葉です。

アメリカイリノイ州・シカゴに本部を置く多国籍企業であり世界最大の総合不動産サービス会社「ジョーンズ ラングラサール社」による透明度インデックスに関し、ベトナムは56位に前進しています。オーストラリアのシンクタンクであるローウィー研究所もベトナムを高く評価しています。ローウィーが発表した2020年度のアジアパワー指数レポートによりますと、ベトナムは前回と比べ、1ランクアップし、26カ国の中で、12位に前進しました。

これらは、ベトナムの全党、全軍、全国民の努力や、経済発展事業の成果、ソフトパワーの向上などに関する客観的な評価といえます。そして、ベトナムはソフトパワーの向上を通じて国際社会への参入を強化していく路線をとっています。この路線により、ベトナムはさらに発展していくでしょう。

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