ベトナム共産党 対外活動を国防・安全保障と同等の重要任務に

(VOVWORLD) - ベトナム共産党は、来年開かれる第14回党大会に提出する文書の草案を公開し、国民から広く意見を募集しています。この政治報告草案で「対外活動・国際統合」を国防・安全保障と同等の重要かつ恒常的な任務と位置づけたことが、大きな注目を集めています。地政学的に変動を続ける世界情勢の中で、党の戦略的視野の刷新を示すものです。
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ドイモイ、刷新政策から約40年、ベトナムは歴史的意義を持つ大きな成果を達成してきました。その中で、対外思考の刷新は常にベトナム共産党によって重視されてきました。経済制裁の打破、関係拡大と国際経済統合、そして関係の深化と包括的国際統合という各段階を経て、その成果は明確に示されています。

重要な節目となったのが2003年の第9期党中央委員会第8回総会決議です。これによりベトナムは、世界の多くの国々と戦略的パートナーシップや包括的な戦略的パートナーシップのネットワークを構築してきました。2016年の第12回党大会では多国間制度の構築への積極的貢献を打ち出し、2021年の第13回党大会では、二国間・多国間すべてのチャンネルで対外活動を展開する方針を示しました。

ブイ・タイン・ソン副首相は次のように分析しています。

(テープ)

「外交は平和で友好的な国境地帯の構築、そして主権と領土を守る事業に貢献してきました。多国間外交は、包囲・孤立状態にあったベトナムを国際社会の積極的で責任ある一員へと変えました。経済外交と国際統合は、経済社会発展における重要な推進力となっています。」

党の指導の下、現在ベトナムは国連、ASEAN、APEC、ASEMなど70以上の重要な国際機関の加盟国となっています。国連人権理事会の理事国に3回選出され、14か国と包括的な戦略的パートナーシップ、10か国と戦略的パートナーシップ、15か国と包括的パートナーシップを確立しています。

ビンユニ大学のグエン・ホン・ハイ博士は、第14回党大会の政治報告草案が「対外活動・国際統合」を国防・安全保障と同等の重要かつ恒常的な任務と位置づけたことについて次のように述べています。

(テープ)

「複雑で変動する外部の安全保障環境において対外活動を強化することは、予測困難な影響や変動を最小限に抑えるため、より良い友好関係のネットワークを構築しているということです。外部との安定した戦略的関係を持つことができれば、それは国の発展に還元されます。」

一方、レ・ヴァン・クオン准教授は、ドイモイ40年間における党の対外・国際統合思考の継承と発展の重要性を強調しています。

(テープ)

「党大会の政治報告草案で、党が『対外活動・国際統合』を国防・安全保障と同等の任務と位置づけたことは初めてです。現在の世界はあまりにも不安定です。ベトナム経済は世界経済と密接に結びついており、世界のあらゆる動きがベトナムに影響を及ぼします。新たな状況において、わが党が新たな見解を打ち出したことは完全に正しいと考えます。」

トー・ラム共産党書記長は、ベトナムが平和、独立、自主、協力による共同発展という道を選択することを強調しています。

今回の政治報告草案は、対外活動と国際統合が政治システム全体の任務であることも明確にしました。ベトナム国民一人ひとりが国と民族に対する責任をより明確に認識し、対外活動、国際統合、国のイメージ向上も自らの任務と考える必要があるとしています。そうすることで、「国防-安全保障-対外」という3つの柱が主体性を発揮し、課題に適時かつ効果的に対応し、国際的資源を呼び込み、国の力と潜在力を高めることができるとしています。

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