第14回党大会草案 経済発展の成果が示す新たな段階へ
(VOVWORLD) - 報告書によりますと、この5年間の平均GDP成長率は約6.3%、2025年の一人当たりGDPは約5000米ドルに達し、2020年比で1.4倍に拡大しました。ベトナムは上位中所得国の仲間入りを果たす見通しです。
第14回党大会に提出される「2021~2030年10カ年社会経済発展戦略の前半5年間の実施評価」草案は、世界情勢の不安定さや自然災害、感染症の影響を受けながらも、ベトナム経済が2021~2025年にかけて顕著な成果を収めたと指摘しています。これにより、2026~2030年の2桁成長、そして2045年までに高所得の先進国となるという目標に向けた確かな基盤が築かれました。
報告書によりますと、この5年間の平均GDP成長率は約6.3%、2025年の一人当たりGDPは約5000米ドルに達し、2020年比で1.4倍に拡大しました。ベトナムは上位中所得国の仲間入りを果たす見通しです。
2021~2025年の主な成果
ホーチミン市選出の国会議員であるチャン・ホアン・ガン准教授・博士は、公的債務の水準が2025年末時点でGDPの36%程度にとどまり、警戒水準の60%を大幅に下回っていると評価しました。これは堅実な財政運営を示し、投資家からの信頼を高めるものです。ガン准教授・博士は次のように語りました。
(テープ)
「財政赤字はGDP比3.2%と低水準に抑えられ、開発投資を拡大する余地が生まれました。社会経済インフラへの投資総額は期末までに3400兆ドンに達し、高速道路や沿岸道路、港湾、空港、ハノイ環状4号線やホーチミン市環状3号線など、教育・医療施設を含む多数の事業が実現しました」
チャン・ホアン・ガン准教授・博士(中央)(写真:Thành Trung/VOV) |
科学技術やデジタル経済分野でも大きな前進が見られました。2025年の世界イノベーション指数では139か国中44位を記録したほか、全国のすべての地方で光ファイバーケーブルが整備され、モバイルインターネット速度は世界トップ20に入りました。電子商取引は年平均20%成長しています。
ATSグループのグエン・フー・ソン会長は次のように語りました。
(テープ)
「政府の努力により、企業活動の環境が大きく改善しました。ベトナムのフィンテック分野は急速に発展し、デジタル技術・デジタル金融の世界的潮流に乗っています」
ベトナムは常に人間開発指数(HDI)の改善に努めている(写真:VOV) |
経済成長は社会の発展と人間の幸福にもつながっています。幸福度指数は2020年の83位から2025年には46位に上昇し、人間開発指数(HDI)も地域平均を上回りました。
経済専門家レ・ズイ・ビン博士は次のように述べました。
(テープ)
「国民の基本的サービスへのアクセスが改善しました。成長モデルは『人間と環境を中心に、未来の世代に向けた持続的発展』を目指すものです」
発展への信頼
草案は、「すべての方針と政策は国民の幸福と願いを出発点とすべき」との教訓を示しています。
ベトナム若手企業家協会のルー・ティ・タイン・マウ副会長は次のように期待を寄せました。
(テープ)
「電子政府やデジタル変革の推進とともに、政治局決議第66号・68号が速やかに実施されると信じています。これは民族が飛躍する時代です。私たちは共に、活力ある経済を築き、ベトナムを世界有数の経済大国へ導きます」
生産性や競争力には課題が残るものの、この5年間の成果は、ベトナムが繁栄・幸福・自立の新時代へと踏み出すための力強い原動力となっています。