飢餓・貧困解消事業における人権の確保

(VOVWORLD) - ベトナムの党と国家は常に、飢餓貧困解消をドイモイ(刷新)事業の優先課題と見なしています。これはベトナムの2013年憲法の第34条に規定され、国民の社会保障の確保をはじめ人権保護を目指すものともみられています。
飢餓・貧困解消事業における人権の確保 - ảnh 1貧困家庭にチャリティーハウスを寄贈した=Nguyễn Phượng/ hanoimoi.com.vn

2016∼2020年期において、ベトナムの貧困解消事業は多大な成果を収めました。貧困率は2015年の9・88%から2020年に2・75%に低下しました。

政府は、複数の政策を発布・実施し、貧困者を全面的に支援するとともに、それぞれの地方の状況に見合う特別な措置をとっています。その中で、社会的弱者や、少数民族出身の人々、特別に困難な状況に置かれる地方の住民が優先対象となっています。

また、ベトナムは早期に、多次元貧困指数を導入し、貧困解消を持続可能な開発目標と結び付けて、推進しています。持続可能な貧困解消と貧困者の社会保障の確保に関する目標を実施していくために、ベトナムは2021∼2025年期の多次元貧困指数を設定し、その中で、貧困者の収入と社会サービスへのアプローチに関わる基準が2016∼2020年期より高くなっています。

これは、貧困者を対象とする社会保障の全面的な確保や、情報・雇用・医療・教育・住宅・生活用水・環境・衛生など基本的なサービスの改善を目指すものです。現在、政府は貧困解消事業の促進とその質的向上を目指し、貧困者とその関連政策を点検しており、資金面の支援や、職業訓練、医療と教育サービス、電気代・水道料金の補助などを進めていく方針です。

同時に、国会は2021∼2025年期における持続可能な貧困解消国家目標プログラムへの投資を承認しました。その中で、多次元・包摂的・持続的な貧困解消の促進や、貧困化と再貧困化防止対策、貧困者の生活改善などが目的とされています。このプログラムは、特別に困難な状況にある各地方でのインフラ整備や、経済社会発展、住民の収入向上、職業訓練、雇用創出、社会的弱者の貧困状態からの脱出、社会的弱者が貧困状態に陥らないための支援なども目指しています。

持続可能な貧困解消を通じて貧困者の人権を保護するという目標を実施する際に、ベトナムは、「経済成長のために社会進歩・公平を犠牲にしない」という路線を堅持しています。また、貧困者が貧困状態から脱出し、富裕になることは国の建設発展事業に貢献すると主張しています。

ベトナム共産党は、「貧困解消事業を成功させるために、今後も、関連政策を刷新し、政治システム全体と全国民の力を集めていく」方針を打ち出しています。そして、ベトナムの貧困解消事業の成果は国連の持続可能な開発のための2030アジェンダの効果的な実施にも貢献すると期待しています。

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