このキットは保健省の許可を受け、量産され、国内での新型コロナウイルス感染の有無を判定するとともに、各国の新型コロナウイルス感染症との闘いに貢献するため、輸出されるとしています。このキットは軍医学院とベトア技術株式会社が1か月にわたり、共同で行ってきたリアルタイムPCR法の検査キット開発に関する研究の成果です。

軍事予防医学病院の検査によりますと、この検査キットは医療機器の品質マネジメントシステムに関する国際規格であるISO13485の認証により製造されました。中央衛生疫学研究所の独立検査の結果、この検査キットの精度はアメリカとWHO＝世界保健機関が製造した検査キットと同水準となっています。中央衛生検疫院はこのキットは新型コロナウイルスの検出に使用することを勧告すると明らかにしました。

先頃、科学技術大臣が設立した国家レベルの科学技術協議会は会議を開き、リアルタイム1ステップRT-PCR法による検査キットの開発に関する研究結果を評価したうえで、保健省に対し、このキットの使用に対する許可証を発給するよう要請することで一致しました。一方、保健省は軍医学院とベトア技術株式会社が生産したウイルス検査試薬を公布しました。ベトア技術株式会社は一日にあたり、およそ1万のキットを生産することが可能となり、国内の需要にもちろん、輸出にも応えられるとしています。このキットは80分以内に結果が出て、価格は約17から28米ドルです。新型コロナウイルスの感染が世界各国に広がっている背景の中で、ベトナムがこのウイルスの検査キットの研究、製造に成功したことは非常に重要な意義があり、ベトナムの科学者の能力を表わすものでもあります。また、ベトナムは日本、ドイツ、中国、アメリカに次いで、新型コロナウイルス検査キットを生産できる屈指の国となっています。

当面、新型コロナウイルス感染の有無を判定するため、およそ2万個が生産される予定です。