新型コロナ ベトナム中銀 金利0.5%引下げ目指す

(VOVWORLD) - ベトナム国家銀行は12日、主要政策金利であるリファイナンス金利を0.5%引き下げ、4.5%にすることを決め、13日付で実施しました。3月に続く追加の金融緩和で、新型コロナウイルスの流行で影響を受ける国内経済の下支えを図ります。

この決定によりますと、公定歩合は3.5%から3.0%に引き下げます。短期のドン建て融資の上限金利は現行の5.5%から5.0%とします。利下げを通じ、新型コロナウイルスの流行により、厳しい経営を強いられている国内企業が必要な資金を借りやすい金融環境にします。

また、ドン建て預金の上限金利は、期間1カ月未満が現行の0.5%から0.2%に、1カ月以上6カ月未満が現行の4.75%から4.25%となります。

そして、5つの優遇分野に対するドン建て短期貸付の上限金利を0.5%引き下げました。5つの優遇分野は、農業農村、輸出企業の生産販売活動、中小企業の生産販売活動、裾野産業、ハイテク応用産業であるとしています。

国家銀行によりますと、この政策により、26万社以上もの企業が低金利の融資を受けられるようになっています。また、21万5千社以上の企業は、総額130兆ベトナムドン(日本円で6200億円)の借金の整理を受ける対象となっています。

経済専門家によりますと、この政策は企業の困難解決に役立ち、新型コロナの影響による経済衰退に歯止めをつけるであろうとしています。しかし、これからも、企業の活動と経済状況を見極めた上で、さらなる支援策を講じる必要があります。ベトナムは新型コロナウイルス感染症の抑制に成功し、経済活動を再開していますが、世界各国で感染情勢が引き続き複雑に推移しているため、世界経済が回復する見通しが見えていないので、より大きな経済支援策が必要であるとしています。

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