EU、ガス共同調達の第1弾入札開始

(VOVWORLD) -欧州連合(EU)は2023-2024年の冬を前に、より良い価格で在庫を補充するため、約80社の欧州企業の総需要を対象とした初のガス共同購入の国際入札を10日に開始しました。
 EU、ガス共同調達の第1弾入札開始 - ảnh 1(写真:energynews.pro)
エネルギー危機対策の一環で、計116億立方メートルを調達する計画です。ロシアを除く世界のガス供給事業者から15日まで応札を受け付けるとしています。
この仕組みは、ロシアとウクライナの軍事衝突に伴うガス価格の高騰とロシアのガス供給量の大幅な減少によるエネルギー危機に対応するため、EU27カ国が昨年採用した対策の一環です。 欧州委員会のマロス・セフコビッチ副委員長は、「これは歴史的な一歩です。私たちはEUの経済的な総力を結集して、エネルギーの安全性を高め、ガス価格の高騰に対抗しようとしています」と述べました。
2023年6月から2024年5月までに予定されている納入を対象とする今回の第1回入札では、欧州の77社が、LNG(液化天然ガス)28億m3、パイプライン納入96億m3の合計約116億m3の申請をしています。 ロシアを除く国際的なガス供給会社は、5月15日までにオファーを提出することで、この集約された需要に対応するよう求められています。 その後、優秀なものはクライアント企業に引き継がれ、取引成立まで商談が行われます。
ブリュッセル主導のこのプラットフォームは、EUがロシア産ガスへの依存からの脱却を目指す中で、特にエネルギー集約型産業の欧州企業が「代替サプライヤーとの新しいビジネス関係を築く」ことを支援するとセフコビブは主張しています。 特に、孤立した小さな会社が、一緒にエネルギー市場でより高い知名度と影響力を得ることができるようになるのです。 一方、この仕組みは「国際的なサプライヤーが顧客基盤を拡大する機会を提供する」とし、約100社の潜在的なサプライヤーが登録した「強い関心」を強調しました。
ブリュッセルによりますと、新しい入札は年末まで2ヶ月ごとに行われる予定だそうです。12月中旬に最終決定された規則によりますと、EU各国は、EUの充填目標(欧州では11月までに貯蔵容量の90%を充填することが求められている)を達成するために必要な量の少なくとも15%をこの需要集約メカニズムに参加する必要があります。
この欧州の「グループ購入」によって、2022年夏、州や企業が在庫を埋めるために一斉にガス市場に殺到し、価格高騰を煽ったような事態を回避することも可能になるはずです。 EUだけでなく、「欧州エネルギー共同体」諸国(ウクライナ、アルバニア、ボスニア、コソボ、北マケドニア、グルジア、モルドバ、モンテネグロ、セルビア)の企業も参加でき、需要の集約が可能です。
天然ガスの共同調達は加盟諸国が2022年に精力的に行い達成した成果でした。これは、国際のガス供給者にとって顧客ネットワークを拡大する機会でもあります。専門家によりますと、欧州諸国が天然ガスの共同調達に入札していることは、加盟各国が冬にエネルギー問題に積極的に直面することに役立つだろうとしています。

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