ベトナム米「ST25」を開発した科学者との談話

(VOVWORLD) -昨年11月にフィリピンの首都マニラで開かれた国際コメコンクールで、ベトナム米「ST25」が最優秀賞に選ばれました。
ベトナム米「ST25」を開発した科学者との談話 - ảnh 1    ホー・クアン・クア氏 (写真:tuoitre.vn)

「ST25」は同コンクールで、タイやカンボジアのコメを上回る評価を得て、初めて最優秀賞を獲得しました。国際コメコンクールは過去に10回開かれており、これまでに、ベトナム米が最優秀賞を獲得するのは今回が初めてです。ベトナム米「ST」は、技術者のホー・クアン・クア氏が20年余りにわたり改良を続けてきた結果開発したものです。

最近、記者団に対し、クア氏は「ST25」を開発した道のりについて、「“ST25”を開発し始めたのは1991年のことである。」と明らかにし、次のように語りました。

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「ベトナム米“ST25”が最優秀賞に選ばれたのは、25年以上の取り組んできた結果です。20世紀の初頭から、南部ソクチャン省はヨーロッパ諸国に美味しいコメを輸出した地方として知られていたことから、私達はそのコメを復旧する夢を持ち続けました」

クア氏と同僚は長年にわたり、そのコメの開発に絶え間なく取り組んだ結果、2017年から2019年まで3年連続、国際コメコンクールで、ベトナムコメ“ST25”がトップ3に入っていましたが、2019年、ようやくこのコメが優秀賞に選ばれました。クア氏の話です。

(テープ)

「私と同僚は品種改良に全力を尽くしてきました。そして、2017年に初めて成功を収めました。東南アジアで短期栽培の稲が受賞したのは今回が初めてです。前回受賞したコメはいずれも長期栽培で、収穫高が低く、市場に大量供給できないものばかりでした。」

ベトナム米“ST25”の粒は細長い形で、透明性が高く、芳しい香りがあります。食べる時、旨味と柔らさを感じます。

クア氏は国際コメコンクールで、ベトナム米“ST25”が最優秀賞に選出されたことを受け、多くのベトナム人がこのコメを買いたいということを知って、びっくりしました。ですから、これまで、多くのベトナム人はタイやカンボジア製のコメを愛用していたからです。クア氏の話です。

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「これはベトナム人がベトナム産の製品を使う意識があるということを示しています。この前、科学者と企業が消費者の信頼を得ていなかったから、外国のコメを買ったのです」

現在、クア氏は優れたコメを後の世代に伝えるためどうすればよいかということをよく考えています。クア氏によりますと、これを実現するため、農民、政府、科学者、企業といった4社の連携が非常に重要であるとしています。クア氏の話です。

(テープ) 

「科学者である私達は後の世代もこの成果を伝えるため、種籾の質をきちんと保管するように取り組んでいます。ベトナムのよりよいコメのブランドを維持、発展させるためには科学者だけでなく、社会全体の支援が必要です」

クア氏と同僚が今後もより多くのタネ籾を開発し、国際社会におけるベトナムのコメを始め、農産物の地位の確立に貢献することが期待されています。


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MICHIHIRO KASHIWA

ST25の評判は非常に高い為、日本で販売ができないか考えています。ベトナムから輸出はできます。日本に於ける販売網等ご助言などありましたらお知らせください。

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