フエ市を遺産の都市にする計画

(VOVWORLD) -ベトナム中部にある古都フエはトゥアティエンフエ省の省都であり、19世紀から20世紀にかけて、ベトナムに存在していたグエン王朝の都として栄えていました。
フエ市を遺産の都市にする計画 - ảnh 1      (写真: thuathienhue.gov.vn)

時が経つと共に、この遺跡群にある多くの建築物が保存されています。これらの遺跡は歴史、文化、芸術などの分野で特別な価値があります。これはトゥアティエンフエ省がフエ市を遺産の都市として発展させる基盤となります。

現在、古都フエには王宮や陵墓、庭園付きの家屋、食文化、宮廷音楽、伝統的文化など有形無形文化遺産が豊富に保存されています。古都フエの文化遺産の中に、最も重要なのはフエに点在する遺跡群です。

この遺跡群は1993年、ユネスコ=国連教育科学文化機関により、世界文化遺産として認定されました。その他、古都フエにかかわる他の4つの遺産もユネスコの無形文化遺産として認定されました。

その中で、宮廷音楽ニャーニャック(雅楽)が世界無形文化遺産に登録された他、グエン王朝の木版が世界記憶遺産に、そして、フエ宮廷建築物に刻まれた詩歌と文学作品がユネスコ記憶遺産に認定されました。

フエは1802年から1945年まで、ベトナムの最後の王朝グエン朝の都として、多くの王宮や、陵墓、劇場、寺院、神社などが建設されました。その中には、戦争で破壊されたものもありますが、そのほとんどは大切に保存されています。

専門家によりますと、フエ市のこれまでの発展は同市が所有している有形無形文化遺産を土台にしたものですから、フエ市を遺産の都市として発展させることはフエ市に見合う主張であるとしています。国家遺産評議会のチュオン・コク・ビン( Truong Quoc Binh) 博士は次のように語りました。

(テープ)

「フエ市は伝統的遺産の都市としての基準を十分に揃えています。それはフエ市が豊富な有形無形文化遺産に恵まれているからです。重要なことは地元の人々のコンセンサスです。フエ市の市民はフエ市を遺産の都市に建設する意識を持っています」

2030年までのフエ市の都市空間開発提案と2050年のビジョンに、トゥアティエンフエ省はフエ市を現在の5倍に拡大させる計画があります。これにより、フエ市には河川、山、丘、海など様々な地形があります。

フエ市を遺産の都市にする計画 - ảnh 2    (写真:thuathienhue.gov.vn)

その他、古い都市としての特徴があることから、文化、教育、科学技術の中心地だけでなく、文明的、かつ生態環境が豊富で環境に優しい遺産の都市になります。トゥアティエンフエ省文化スポーツ観光局のグエン・スアン・ホア( Nguyen Xuan Hoa) 元局長は次のように語りました。

(テープ)

「フエ市を遺産の都市にした場合、総合的な計画を作成し、伝統的都市と新都市との連結を作り出す必要があります。これにより、フエ市の市民の生活改善に寄与できるようになります」

トゥアティエンフエ省は2025年にフエ市を中央直轄の都市に、2030年にフエ市を東南アジア地域の中心地の一つにする目標を掲げています。フエ市を遺産の都市として認められることはフエ市の有形無形文化遺産に大きく貢献するとされています。

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