銅を鋳造するロントゥオン村

(VOVWORLD) -フンイエン省(Hung Yen)省バンラム(Van Lam)県ロントゥオン(Long Thuong)村は、首都ハノイから南東へ約30キロの所にあり、銅を鋳造する村として知られています。現在、村の銅製品は国内各地に出回っています。
銅を鋳造するロントゥオン村 - ảnh 1

資料によりますと、ダイドン村人に銅鋳造業を伝えた人は、12世紀の李朝時代の官吏であるコン・ミン・コンさんだったそうです。銅鋳造業の始業者コンさんの恩を思う為に、村人たちは、コンさんの銅像を作り、毎年祀っています。

ところで、ベトナムでは、ダイバイ(Dai Bai)村、グーサ(Ngu Xa)村などの多くの銅鋳造村がありますが、ロントゥオン村はそれらの村ほど有名ではありませんが、独自性を持っています。

銅を鋳造するロントゥオン村 - ảnh 2

ロントゥオン村のあるベテラン職人は次のように明らかにしました。

(テープ)

「僕は10歳になると、父から銅鋳造を教われました。その時、既に細部まで精密に仕上げることが出来ましたよ。当時、ロントゥオン村に住む全ての家庭は、銅鋳造に従事しました。そして主に、仏像を作りました。仏像は礼拝や信仰の対象ですから、仏像の鋳造に情熱を注ぐ必要があります。そうすることで、仏像が美しく見えますね。」

銅を鋳造するロントゥオン村 - ảnh 3

かつて、ロントゥオン村は、仏像、線香鉢、鈴を鋳造しましたが、現在では、鶴、花瓶、線香鉢、燭台、お盆、など様々な製品を造っています。それぞれの製品は、精密な技術と忍耐力を求めています。

他のベテラン職人の話をお聴きください。

(テープ)

「魂がこもった仏像を作るためには、職人は、鋳造の仕事に熱中し、手先の器用さと勤勉さを活かす必要があります。丁寧に鋳造すれば、図案通りの模様を仕上げます。焼く前に、鋳枠の外側は、籾殻を混ぜた泥土を付けます。これは、亀裂を防ぐためです。泥土を混ぜる時にも、丁寧に扱う必要があります。そうしないと、焼いた後、美しく見えませんよ。」

上手な銅鋳造職人は、鋳型の製作、溶解、鋳込み、鋳造、研磨の5つの工程を上手くしなければなりません。

他のベテラン職人によりますと、銅鋳造のロントゥオン村の製品の中で、仏像の鋳造は手間がずいぶんかかるようです。

(テープ)

「アンティークカラーを持つ銅像は現在とても人気があります。この銅像を見るだけでも、50~70年前に作られた製品かな?と感じますよ。実際、私は、こうした銅像をわずか1週間で仕上げました。自分の知識や経験、そして新たな技術の導入を重ねたことで、アンティークカラーに作れましたよ。」

現在、ロントゥオン村の銅製品は、国内市場に一定のシェアを占めています。村のベテラン職人と若手職人たちは、先祖代々からの伝統職業の継承と発展に専念しています。


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