上半期の経済状況・安定した発展ぶり

今年上半期、ベトナム経済は前向きな兆しを見せ、GDP=国内総生産は昨年同期と比べ、およそ6・3%増となり、2011年以来、最高値を記録しました。下半期に、ベトナムは様々な困難に直面すると予測されていますが、企業や外国投資家らはこれまで納めた成果を発揮し、経済発展に取り組む姿勢を固めました。


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上半期における経済成長に大きく貢献したのは工業、サービス業、農・林・水産業の3分野であり、それぞれの伸び率は9%、5%、2・4%に達しました。また、全国の工業生産高は昨年同期と比べ、9・6%増で、この2年の伸び率を上回っています。一方で、この間の新規設立企業は4万5400社となり、社数と投資額とも前年同期を上回りました。これはよい兆しだと評されています。ベトナム商工会議所のブ・ティエン・ロック会頭は次のように明らかにしました。

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「各企業はいまだ様々な困難に直面していますが、市場に対する信頼を取り戻し、生産経営の拡大を計画しています。企業の生産経営活動の効果はかなり良いと思います。政府が進めている改革や自由貿易協定に基づく市場の開放により、企業の信頼が固められるでしょう。」

6月末現在、消費者物価指数は昨年同期と比べ、0.86%増となりました。この数字はここ10年間でみるとかなり低い増加率であり、インフレ抑制に取り組んでいる政府の努力に貢献したとみられます。また、製品や公共サービスの価格の値下げ、生産経営の促進にも寄与するとしています。ベトナム経済研究院院長のチャン・ディン・ティエン博士は次のように語りました。

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「自然災害は客観的リスクであり、農業生産や社会的安定に影響を与えます。また、水不足は農業だけでなく、工業、サービス業にもマイナス影響を及ぼす恐れがあります。電気と水は生活の基本的な基礎だからです。今年、異常気象エルニーニョ

現象は農業に深刻な影響を与えています。」

ベトナム国会は今年のGDPの伸び率を6.2%にするという目標を設定しました。これを達成するため、計画投資省は経済成長に関する3つのシナリオを作成しました。第1、農業は干ばつにより、困難に陥り、原油開発状況はこの6ヶ月と比べ、進展がない限り、6.2%というGDP伸び率がなかなか達成されません。第2、農業は困難に陥りますが、鉱産物の開発を進め、輸出市場の開拓を強化すれば、この目標を達成する可能性があります。第3、各省庁は高度な努力を尽くし、通貨政策が能動的に運営され、密輸密売、偽造品防止対策などが厳格に実施されれば、目標値を上回る伸び率を達成するであろうとしています。統計総局のグエン・ビック・ラム局長は次のように語りました。

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「第2のシナリオは達成できる可能性が高いです。先頃、商工省は韓国と自由貿易協定を締結し、水産物の輸出の強化に道に開きました。また、今年末、欧州市場は水産物をはじめ、ベトナムの農産物を輸入し始め、正月に備えることが狙いです。これにより、ベトナムの輸出は増加するでしょう。年末までに、政府は農業生産に有利な条件を作り出すと同時に輸入超過の削減、輸出の促進を目指し、適切な措置を実施しなければなりません。」

短期的にみると、ベトナム経済は成長していますが、長期的には様々なリスクが浮上すると予測されています。今年と向こう数年、成長を維持するために、政府は能動的な通貨・金融政策を取っています。また、金融・銀行の再構築や民間経済セクターに対する障壁の撤廃に力を入れています。

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