ベトナムとタイの関係

ベトナムとタイの関係 - ảnh 1
グエン・フー・チョン共産党書記長 (写真:vneconomy.vn)

25日、開始されたベトナムのグエン・フー・チョン共産党書記長によるタイ公式訪問は2013年におけるベトナムの重要な対外活動の1つで、両国の友好協力関係を新たな発展段階に押し上げると期待されています。この訪問にあたり、ベトナムとタイとの関係についてお伝えします。

ベトナムとタイは東南アジア地域に位置し、ASEAN=東南アジア諸国連合加盟国同士で、文化面で類似点を持っています。現在、両国は「平和・安定・繁栄」のASEANづくりに向け、協力に励んでいます。これは両国の全面的な協力関係の強化、発展に重要な基盤を作り出すとみられます。

国交が樹立された1976年以来、両国関係はあらゆる分野で絶え間なく発展しています。政治面では、2011年11月と2012年10月にタイのインラック首相は2回にわたりベトナムを訪問しました。一方、2012年12月、ベトナムのグエン・シン・フン国会議長はタイへの訪問を行いました。また、2011年に両国の外交関係樹立35周年にあたり様々な記念活動が行われました。さらに2012年10月、ハノイで両国の第2回共同閣議が開催されました。経済・貿易に関して、コメの生産・輸出や、金融、運輸、石油ガスなどを中心に両国の経済貿易関係が拡大されつつあります。現在、タイはベトナムで60億ドルを超えた300件あまりの投資プロジェクトを行っており、投資国の中で10位に立っています。一方、ベトナムはタイの貿易相手としてASEAN諸国の中で2位、世界各国の中で9位を占めています。2012年、両国間の商取引額はおよそ90億ドルに達しました。先頃、行われた第1回貿易合同委員会会合では両国の商取引額を年平均20%増、2020年までに150億ドルにするという目標が設定されました。また、双方はコメ輸出での協力を継続し、経済連携を促進するとともに、東西経済回廊の開発を進めることで一致しました。タイはASEANやメコン川流域経済協力計画、エーヤーワディ・チャオプラヤー・メコン経済協力戦略の首脳会議、アジア・太平洋経済協力会議の枠内でベトナムとの協力を促進する意向があるとしています。

他方、国防・安全保障、教育、文化、スポーツ、観光分野でも協力関係が大きく発展しています。タイはベトナムの大学でのタイ語教育を援助するとともに、ベトナムの幹部を対象に両国の協力計画に関する短期研修会を開きました。タイは自国でのベトナム言語・教育センターの設立を支持し、また、ベトナムの大学でのタイ研究センターの設立を提案しました。さらに、タイは、ホーチミン主席が生前革命活動を行ったタイのウドンタニ県とナコンパノム県でホーチミン記念館の建設に有利な条件を作り出してきました。

こうした背景の中で行われるグエン・フー・チョン共産党書記長のタイ公式訪問は国際社会への参入を進め、地域諸国との関係の強化を優先させるという政策を立証するものです。また、ベトナムはタイをはじめ、ASEAN諸国と力を合わせ、団結で強力なASEAN共同体づくりとASEANの平和、友好、協力、発展に向け努力する用意があることを示しました。訪問期間中、チョン書記長はタイの指導部と会談や会見を行い、双方関係の促進や地域と世界問題について協議します。これを機にベトナムとタイの戦略的パートナー関係の構築に関する共同声明が発表される予定です。また、チョン書記長はタイの各政党の党首と会合を行い、ベトナム共産党とこれらの政党との協力関係の強化、拡大について話し合うとしています。

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