UAEがシリア大使館再開 アラブ諸国に関係改善の動き

(NHK)シリアの内戦をめぐって、アサド政権と対立する立場をとってきたUAE=アラブ首長国連邦が、シリアの首都ダマスカスにある大使館の業務を再開し、内戦で圧倒的な優位を固めたアサド政権に対しアラブ諸国が関係改善に乗り出す動きが相次いでいます。
UAE=アラブ首長国連邦は27日、シリアとの関係を正常化したいとして、内戦で閉鎖していた首都ダマスカスにある大使館の業務を再開し、およそ7年ぶりに国旗が掲げられました。

UAEは、サウジアラビアなどとともにシリアで混乱が広がった2011年以降、アラブ諸国でつくるアラブ連盟を通じて、シリアに経済制裁を科すなど、アサド政権と対立する立場をとってきました。

しかし、その後、アサド政権は、ロシアやイランの支援を受けて反政府勢力の拠点を次々に攻略し、国土の大半を奪還して圧倒的な優位を固めています。

今回、大使館を再開させた理由について、UAEのガルガシュ外務担当国務相は、ツイッターで「シリアでの、アラブの存在感を示す必要がある」と述べ、内戦を通じて影響力を拡大しているイランに対抗するため、アサド政権との関係改善に乗り出したことをにじませています。

アラブ諸国の間では今月16日にもスーダンのバシール大統領がシリアを訪問するなど、内戦後を見据え、これまでの方針を転換してアサド政権に接近する動きが相次いでいます。

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