イタリア新政権 難民受け入れ 移民政策緩和の兆しか

(VOVWORLD) -中東やアフリカからの移民や難民の受け入れを拒否してきたイタリアが14日、82人の難民の上陸を認めました。イタリアでは今月、新政権が発足し、移民政策に緩和の兆しが見られるとして注目されています。
イタリア新政権 難民受け入れ 移民政策緩和の兆しか - ảnh 1 移民救助船「オーシャン・バイキング号」に救助された移民(2019年8月11日撮影)=AFP/TTXVN

イタリア政府は14日、82人の難民が乗った救助船について地中海のランペドゥーザ島の港に上陸することを正式に認めました。

イタリアでは右派政党が参加して去年成立した連立政権のもとで、移民や難民の受け入れに厳しい姿勢を取り救助船がイタリアの港に入港するのをこれまでたびたび拒否してきました。

しかし今月、連立政権が崩壊して右派政党が抜け、かわって中道左派の「民主党」も含めた新たな連立政権が発足しました。

今回の受け入れ決定についてフランチェスキーニ文化相は「海で漂う絶望的な人々に対する右派政党のプロパガンダの終わりを示した」とツイートして移民政策の変更を示唆しました。

一方、ディマイオ外相は「EUが難民の大部分を受け入れるとしたため上陸を許可した」として、イタリアだけに負担が偏ることなくヨーロッパ全体で受け入れを行うべきだとけん制しました。

今回のイタリア政府の決定についてUNHCR=国連難民高等弁務官事務所のトップ、フィリッポ・グランディ高等弁務官が「前向きな進展があった」とツイートし、歓迎する意向を示していて、イタリアの移民政策がどのように変わるのか注目されています。(NHK)

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