極右関係者が紛れ込んでいたとの見方も浮上する中、マクロン大統領はデモ隊を非難しました。

マクロン氏はツイッターで警官らに謝意を表明しました。「彼らを攻撃した者、市民や記者を自ら襲撃した者、公職者を威圧しようとした者は恥を知るべきだ」と述べました。

この日の抗議活動ではデモ隊が火を放ったり、警察が催涙ガスや放水銃を使ったりする場面もありました。拘束者はパリで４２人、フランス全土で１３０人に上っています。

デモの主催者は一連の出来事を「内戦」と表現し、「パリの全ての人を団結させる目的だった」と主張しました。今回のような事態になったのは残念だとし、「一部の極左や極右」の責任だと主張しました。

デモは「黄色いベスト」運動と呼ばれ、当初は燃料価格高騰への抗議として始まりました。ただ、最近はマクロン政権に反対するデモに発展し、インド洋にある仏領レユニオン島にも広がっています。

パリでは８０００人のデモ隊に対し、警察が３０００人を動員。市中心部ではセキュリティーフェンスも設置されました。

カスタネール内相は記者会見で、衝突の原因はデモに紛れ込んだ極右過激主義者にあると指摘しました。「極右の動員があった」「治安部隊はこの状況を完全に予想していた」と述べました。

一方、極右政党を率いるマリーヌ・ルペン氏はこうした批判を退け、政府による「政治的操作」の一例だと主張しました。

フランス東部では先週、デモの参加者１人が車にはねられ死亡、２００人以上が負傷していました。