日本の安倍首相  きょうロシアへ出発 北方領土交渉の前進なるか

(NHK) -北方領土問題を含む平和条約交渉の前進を目指し、安倍総理大臣はプーチン大統領との日ロ首脳会談に臨むため21日、ロシアに向けて出発します。ただロシア側は、第2次世界大戦の結果、北方領土がロシアの領土になったと認めるよう求める意見が出るなどしていて、交渉の前進に向けた具体的な成果が得られるかどうかが焦点です。

安倍総理大臣は21日からロシアを訪問し、22日プーチン大統領との日ロ首脳会談に臨みます。安倍総理大臣とプーチン大統領との首脳会談は、先月アルゼンチンで行われたのに続き、通算25回目となります。

会談で、安倍総理大臣は、「平和条約を締結したあと歯舞群島と色丹島を引き渡す」とした1956年の日ソ共同宣言を基礎に交渉を加速するとした去年11月のプーチン大統領との合意を踏まえ、北方領土問題を含む平和条約交渉の前進を目指す方針です。

ただ先週行われた、交渉責任者に指名した河野外務大臣とラブロフ外相による日ロ外相会談では、領土問題をめぐる立場の違いが明確になりました。

またロシア側からは、第2次世界大戦の結果、北方領土がロシアの領土になったと認めるよう求める意見に加え、日米同盟や、日本が欧米とともにロシアへの制裁を加えていることへの懸念や不満が出るなど、日本側をけん制する姿勢を強めています。

ただロシア側は交渉を継続する姿勢も示していることから、安倍総理大臣としては、首脳間の信頼関係をテコに、双方の受け入れ可能な合意点を粘り強く探っていく方針で、交渉の前進に向けた具体的な成果が得られるかどうかが焦点です。

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