ベネズエラ 大統領派の「制憲議会」 従来の議会の立法権を剥奪

(NHK) -南米ベネズエラで、マドゥーロ大統領派のメンバーで構成する「制憲議会」が、野党が多数を占める従来の議会の立法権を剥奪する決定をし、大統領の強権的な手法に国内外から批判が強まることが予想されます。
ベネズエラ 大統領派の「制憲議会」 従来の議会の立法権を剥奪 - ảnh 18月4日のベネズエラ議会宣誓式 で、ロドリゲス制憲議会議長(中央)(AFP/TTXVN)

ベネズエラでは先月、マドゥーロ大統領が、野党が多数を占める従来の議会とは別に、新憲法を制定するためだとして「制憲議会」のメンバーを選ぶ選挙を行いました。

これに対し野党側は、「憲法で定められた国民投票も行わない『制憲議会』の選挙は認められない」などと反発して選挙をボイコットし「制憲議会」は大統領派のメンバーで占められました。

こうした中、「制憲議会」は18日の審議で、従来の議会が持つ立法権を剥奪し、「制憲議会」へと移すことを全会一致で決めました。

ベネズエラでは、すでに最高裁判所がマドゥーロ大統領の影響力が及ぶ判事で多数が占められ、マドゥーロ大統領は司法権も掌握していて、今回、立法権も手に入れたことでアメリカや多くの中南米諸国から大統領の強権的な手法に対し批判が強まることが予想されます。

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