（TBSテレビ）これまで、ドル・円・ユーロなどの主要通貨で構成されていたＩＭＦ（国際通貨基金）が扱う仮想の通貨に、今月１日から中国の人民元が正式に組み込まれました。通貨としての国際的な位置づけの高まりの象徴といえそうです。
「人民元の採用でＩＭＦの仮想通貨にはさらなる多様性がもたらされ、グローバルな通貨や経済を一層反映することになります」（ＩＭＦ ラガルド専務理事）
ＩＭＦの加盟国が資金を融通する際に通貨のような役割を果たすＳＤＲ（特別引き出し権）は、為替変動の影響を抑えるため、アメリカドル・日本円・イギリスのポンドとユーロの４つの通貨を混ぜるかたちで構成されていました。しかし、中国の主張に応じて、ＩＭＦは去年、中国の人民元が国際的な決済が可能な通貨としての条件をクリアすると判断し、５つ目の構成通貨への採用を決めていました。
人民元の構成比率は１０．９２％と、円を超えて、アメリカドル、ユーロに続く３番目の大きさで、国際的に使用でき、信用できる通貨としてのいわばお墨付きが与えられたかたちです。