「最悪の人道危機」イエメン 国連仲介も妥協点見いだせず

(NHK) -「最悪の人道危機」と呼ばれる中東イエメンの内戦を終結させようと国連が仲介する和平協議が北欧のスウェーデンで行われ、政権側が封鎖する首都の空港が再開されて戦闘の鎮静化や人道状況の改善につながるのか注目されます。

イエメンでは、サウジアラビアなどが支援するハディ政権とイランが支援する反政府勢力「フーシ派」との間で3年半以上にわたる内戦が続き、食糧難から死亡する子どもが後を絶たないなど「最悪の人道危機」と呼ばれる状況が続いています。

内戦の終結に向けてスウェーデンで6日から国連が仲介して和平協議が行われ、政権側とフーシ派が攻防を続けている港湾都市ホデイダについては、食糧の支援物資の陸揚げ拠点となっている港の管轄権を国連が一時的に担う案などが協議されています。

また、イエメンの制空権を握る政権側によって旅客機の離着陸ができなくなっている首都サヌアの空港の再開に向けた話し合いが本格化しています。

ただ、反政府勢力が国際線を含めた全面的な再開を求めているのに対し、政権側の代表は8日、国外からの武器などの流入を警戒して利用を国内線に限ると主張し、双方は妥協点を見いだせていません。

国連が双方の隔たりを埋めて空港が再開され、戦闘の鎮静化や人道状況の改善につながるのか注目が集まっています。

ご感想

他の情報