来月11日に米ロ首脳会談=核廃棄条約破棄が焦点に

【時事通信社】ロシアのプーチン大統領は23日、ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)とモスクワで会談し、11月11日にパリで開かれる第1次大戦終結100周年記念行事に合わせて米ロ首脳会談を行うことで一致しました。

会談冒頭でプーチン氏が「(トランプ)米大統領との直接対話の継続は有益だ」とパリでの会談を提案したのに対し、ボルトン氏は「トランプ大統領が会うのを楽しみにしている」と応じました。会談後、ロシアのウシャコフ大統領補佐官は首脳会談開催で暫定合意したと明らかにしました。

会談でボルトン氏は、トランプ氏が表明したINF=中距離核戦力全廃条約破棄の意向を伝達しました。パリ会談では条約破棄をめぐる議論が焦点となりそうです。米ロ首脳会談は7月にフィンランドで開催して以来です。

INF条約に関し、アメリカはロシアが条約に違反して中距離核戦力を開発していると指摘しますが、ロシアはアメリカのMD=ミサイル防衛を念頭に「条約違反はアメリカ」と主張しています。プーチン氏とボルトン氏の会談でも立場の隔たりは埋まらなかったもようです。

会談後に記者会見したボルトン氏はINF条約は「冷戦時代の2国間条約」と述べ、現在では機能していないとの見方を表明。まだロシア側に条約破棄の正式通告をしていないが「やがて行われるだろう」と語りました。ボルトン氏は、プーチン氏との会談でロシアによる米大統領選介入疑惑やシリア情勢なども協議したと明らかにしました。

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