WTO 米の鉄鋼関税を本格審理へ 小委員会設置決める

(NHK) -アメリカのトランプ政権が鉄鋼製品に高い関税を課す輸入制限措置を取ったのは、国際的な貿易ルールに違反しているとして、中国などがWTO=世界貿易機関に提訴していた問題で、WTOは、貿易上の紛争処理で1審に当たる小委員会の設置を決め、米中の貿易摩擦をめぐって本格的な審理が始まることになりました。

中国やEU=ヨーロッパ連合などは、アメリカのトランプ政権が鉄鋼に25%、アルミニウムに10%という高い関税を課す輸入制限措置を取ったのは国際的な貿易ルールに違反しているとして、WTOに提訴しています。

WTOの貿易紛争処理では、まず当事者どうしが協議しますが、これまでに歩み寄りが見られなかったことから、WTOは21日、裁判の1審に当たる小委員会を設置することを決めました。

一方トランプ政権は、中国やEUなどが輸入制限措置に対抗して報復関税を課したのは正当な理由がないと主張して提訴していて、WTOは、この問題についても小委員会の設置を決めました。

それぞれの小委員会は、今後、担当する委員の選定などをへて審理に入る予定で、米中を中心とする貿易摩擦をめぐって本格的な審理が始まることになりました。

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