モン族女性の伝統衣装の保存に貢献する人

(VOVWORLD) -ベトナム北西部山間部にある少数民族モン族の居住地を訪れると、錦織や、刺繍、衣装作りをしている女性たちの姿を目にします。多くの女性たちは、伝統衣装のオーダーメイドのお店を持ち、多くの注文を受けています。
モン族女性の伝統衣装の保存に貢献する人 - ảnh 1トンさん

ナフィエン村に住むムア・ティ・トンさんはその一例です。トンさんは、2019年に、モン族の女性衣装のオーダーメイドのお店を経営しています。彼女によりますと、以前、モン族女性の衣装、例えばシャツ、ズボン、スカートなどは、手作業で行われました。ですから、シャツ、スカート、帽子を含む素朴な服装だけでも、手で刺繍、縫いをしたら、約4~5ヵ月もかかったそうです。もっと複雑なデザインとカラフル衣服を作るのに、少なくとも1年はかかったようです。そして、トンさんは、手間と時間を節約する為、模様の生地を原料に使用する他、刺繍や縫いなどの全ての工程を機械化させました。

トンさんは次のように語りました。

(テープ)

「独特で美しい製品を作るためには私は、いつもインターネット上で研究しています。そして、顧客の要求に応えられるように従来の刺繍方法と縫い方法を組み合わせて、様々なデザインを設計しますよ。」

モン族女性の伝統衣装の保存に貢献する人 - ảnh 2

それぞれの顧客の要求に応えると共に、美しい衣服を作る為には、縫い目も美しく、また、布の色柄合わせ、配色、模様作りなどは上手く施される必要があるようです。例えば、シャツの場合、最初は、身ごろを切り、袖に刺繍し、身ごろと袖にビーズや穴あき硬貨を美しく縫い付けた後、シャツを縫います。現在、幾つかの工程は機械で行われるので、一セットの素朴な衣服は手刺繍なしで2~3日間だけかかります。もっと複雑なデザインの衣服なら、1ヶ月かかるそうです。トンさんは、現在、こうした衣服やスカートを1ヶ月平均25着も販売しています。注文客は、現地の女性だけでなく、他の村の女性たちも居ました。

トンさんは次のように語りました。

(テープ)

「新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐ為、複数のイベントや祭りが自粛せざるを得ませんでした。そこで、祭り用の衣装の注文量は大きく減りました。そこで、現在、私は、家で着る服ばかりを作っています。」

トンさんはさらに、村人の女性たちにも伝統衣装の縫い方法を教えています。ナオット村に住むザン・ティ・コさんは、トンさんから習った後、現在、オーダーメイドの店を経営しています。コさんは次のように語りました。

(テープ) 

「トンさんは活発な人であり、いつも創意工夫を凝らして、美しく独特な衣服を作っています。彼女から色々なことを教われたお陰で、オーダーメイドの店を開き、安定したの収入源を得るようになっています。トンさんに感謝したいです。」

ソンラ省山間部に住むトンさんと女性たちは、自分の民族の伝統的衣服の美しさの保存と発展に貢献しています。

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