この展示館には、ベトナムの最後の王朝であるグエン朝の初期から現在に至るまでの期間に、ベトナム東部海域（南シナ海）におけるホアンサー群島に対するベトナムの実効支配の確立と領有権の確保を表す貴重な歴史的価値を持つ 300 点以上の文書、遺物、地図、写真が展示されています。ダナン市に足を運ぶ観光客はいずれもこの展示館を見学しています。

ホアンサー展示館は、ダナン市ソンチャー区トゥクアン地区に属するダナン市の最も美しい海岸沿い道路の 1 つであるホアンサー通りにあります。展示館は海に面しており、2つの正方形のブロックを統合したような形をしています。このデザインは、グエン王朝のミンマン王が公文書に使った印章を象ったものです。

ダナン市の師範大学の学生レー・カイン・リーさんは次のように語りました。

（テープ）

「ホアンサー展示館を訪れたことにより、私はホアンサとチュオンサの両群島をはじめ、ベトナムの島と島に対する領有権を改めて認識できるようになりました。私たちのような若者は、国の海と島に対する領有権を十分に認識したうえで、周りの人々に宣伝してゆきます」

展示館内にある資料や品々がホアン・サー群島の地理的自然的条件、グエン王朝以前のベトナムの古代文書にあるホアン・サー群島、グエン王朝 (1802 ～ 1945 年) 時代の古文書にあるホアンサー群島、1945年から1974年までにおけるホアンサー群島に対するベトナムの領有権の証拠、1974 年から現在までのホアンサー群島に対するベトナムの領有権の証拠という 5 つのテーマに従って配置されています。

現場の音

ここに展示されている古代の地図、文書、そして、一つ一つの砂、貝殻はホアンサー群島に対するベトナムの領有権の裏付け対するベトナムの主権を確認することに貢献しています。ダナン市の国境警備指揮部所属ソンチャー半島に駐屯している国境警備署のレ・スアン・ティエム中尉は次のように述べました。

（テープ）

「この展示館で開かれた宣伝セッションを通じて、ベトナムの海と島の状況に関する知識とコンテンツを紹介します。私たちは、地元に住む漁民を対象に社会保障プログラムを展開し、国の島と島の領有権の確保に貢献します」

ホアンサー展示館は 2018 年 3 月に活動を開始し、住民と観光客が無料で見学できます。毎年、この場所に何万人もの人々や観光客が歴史を理解するため、この展示館を訪れます。ダナン市ホアンサー県人民委員会のボー・ゴック・ドン委員長は次のように述べました。

（テープ）

「私たちはホアンサー展示館に対し、海と島々、そしてホアンサー群島をはじめ、ベトナムの海と島の領有権に対するベトナム国民の認識を高めるため、宣伝活動を強化するよう指導しました。また、地元にある学校に対し、その宣伝活動を行うよう提案しました。これと同時に、青年同盟、教育訓練局、観光局と連携し、ホアンサー群島の領有権に関する資料を国内外の観光客に紹介しています。特に、私たちは学生や若者がホアンサー群島に関する領有権を証明する歴史的根拠を示す文書や証拠を紹介できるように、市内の大学や高校で移動展示会を開催しています」

そのほか、ホアンサー展示館は同展示館のウエブサイトに掲載できるように所有している資料や情報をデジタル化させるプロジェクトを実施しています。これを通じて、国内外の人々はホアンサーとチュオンサー両群島をはじめ、ベトナムの海と島の領有権を証明するより多くの正しい情報と貴重な資料を入手できるようになります。