NEJMに掲載されたベトナム医師班の研究テーマ

(VOVWORLD) -NEJMに続いて、ロイター、新華社、シドニー・モーニング・ヘラルドなどの報道機関もベトナム医師研究班の研究成果を伝えました。この研究結果は、不妊患者に体外受精に関する多くのチャンスをもたらしています。
NEJMに掲載されたベトナム医師班の研究テーマ - ảnh 1       ベトナム医師班(写真:thanhnien.vn)

1月11日、アメリカのマサチューセッツ内科外科学会が発行する医学誌NEJM『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』は体外受精に関するベトナムの医師の研究結果を掲載し、世界の医学界を驚かせました。ベトナムの研究結果が同誌に掲載されるのは今回が初めてです。

NEJMに続いて、ロイター、新華社、シドニー・モーニング・ヘラルドなどの報道機関もベトナム医師研究班の研究成果を伝えました。この研究結果は、不妊患者に体外受精に関する多くのチャンスをもたらしています。

これまで実施してきた研究結果によりますと、PCO(多嚢胞性卵巣症候群)のせいで、不妊治療を受けている女性に対して、新鮮胚(受精卵)より、凍結胚を移植する方が不妊治療の結果が高いということが分かりました。これを基礎に、ベトナムの研究班はPCOの理由以外で、不妊治療を受けている女性にとって、凍結胚を移植するのはPCOにかかっている女性と同じ結果があるかどうかをよく考えています。この質問に応えるため、9人からなる医師グループは研究に全力を尽くしました。これらの医師はホーチミン市医科大学や南部ミードゥク病院、カント―病院の医師の他、オーストラリアの医師2人が含まれています。

医師らはPCOの理由以外で、体外受精を行っている女性782人を対象に研究を行いました。これにより、凍結胚を移植することと新鮮胚を移植することは同じ結果があるということが分かりました。この研究結果は世界で実施されている体外受精の一環として行われている胚の移植方法を変化させました。

ホーチミン市医科大学の医師であり、この研究班の一人であるブオン・テイ・ゴック・ラン( Vuong Thi Ngoc Lan) 博士は次のように語りました。

(テープ)

「私はこの2つの方法の妊娠結果や生存率などを比較した際、この2つの方法は同じ結果が出るということが分かりました。」

NEJMに記事が掲載されたことはベトナム産婦人科部門としては初めてのものです。毎週、世界各国の記事およそ1千件がNEJMに投稿されていますが、その中の5%しか掲載されていません。ベトナムの医師グループの一人であるホー・マイン・トゥンさんによりますと、研究班はこの研究テーマに4年間を費やしました。また、この研究班の支援者の一人であるオーストラリアガーバン医学研究所に勤めているグェン・バン・トァン教授は「これは誇るべき研究結果である、ベトナム人が質が高い研究テーマができることの証である」と明らかにしました。この研究班の一人であるホー・マイン・トゥンさんは次のように語りました。

(テープ)

「ベトナム人は世界規模で応用できる研究テーマを実施することができると思います。この研究テーマは世界の厳しい基準を満たしています」

先ほどのブオン・テイ・ゴック・ラン( Vuong Thi Ngoc Lan) 博士によりますと、研究結果の掲載条件がNEJMほど難しい雑誌はないと思います。世界の他の有力誌に投稿しても、原稿訂正を求められるのは普通3回ですが、NEJM誌の場合、17回も訂正され始めて掲載されました。ラン博士の話です。

(テープ)

「最も嬉しいことはこの研究テーマが世界で最も有力な医学雑誌に掲載されることではなく、不妊治療を受けている夫婦に効果的な治療法を提出できるということです」

NEJM は世界の最高峰に位置する臨床系医学雑誌であることから、ベトナムの医師による研究班が実施した研究結果がこの雑誌に掲載されるのはベトナムの医療部門の誇りとなることでしょう。

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