大晦日の特別番組

(VOVWORLD) -今日のこの時間は ベトナム文化のアイデンティティを育むテトをテーマにした特別番組をお送りします。
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今日は旧暦の12月30日、猫年の最後の日です。ベトナム人にとって、どこへ行っても、どんな仕事をしていても、ベトナムの伝統的旧正月テトは故郷へ戻り、親族を訪ね、お互いに昨年のことを語り合い、よい新年を祈るための特別な連休となっていま。今日のこの時間は ベトナム文化のアイデンティティを育むテトをテーマにした特別番組をお送りします。  

大晦日に、バスターミナルや鉄道駅では多くのバスや列車が急いで駅を出発し、故郷から離れて暮らす人々が家族との再会に間に合うように最後の乗客を故郷に連れて帰ります。

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「今日になって始めて仕事が終わったので故郷に帰ります。毎年、旧正月テトがやってくると、祖母の家に帰ることができ、とても幸せです。テトを祝う楽しい雰囲気の中で、祖父母と一緒にテトを過ごせることができ、とても嬉しいです」

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「故郷で、テトを過ごせるように家に帰るバスを待っています。ここにいるより家に帰る方が楽しいです。故郷へ無事に帰ることを期待しています。ここにいる誰もが故郷へ帰りました。特に私の子供はとても幸せです」

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早く故郷に帰って家族と再会することを待ち望んでいます。親戚や二人の弟に会えるのでとても幸せです。故郷へ帰ってから2人の弟と遊んだり、共に、家を掃除したりします」

ハノイ市内にある84歳のアンさんの小さな家は、年末の家族団らんの雰囲気で満ちています。アンさんの孫は外国に住んでいますが、今年のテトを楽しむため、ベトナムに一時的に帰国することにしました。

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「私が最も懐かしんでいることは、一家団欒の雰囲気や大晦日の夜を待ち望んでいる感覚、家族の人々の温かい感情です。大晦日の食事の後、私はテレビで放映される人気番組を見ます。祖父母は大晦日の夜のお供え物やお年玉などを用意します。家を離れていると、これらのことが懐かしく思い出されます。外国ではベトナムの伝統的なちまきであるバインチュンや春巻きなどのテト料理も揃っていますが、この感覚だけは味わえません」

大晦日に家族みんながそろった写真を撮るのはアンさんの家族の習慣となってきました。アンさんは最も素晴らしい写真を撮れるように、スマートフォンや自分のカメラを使わないで、写真家に頼んで、写真を撮りました。

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「毎年の大晦日に、私の家族全員が写真を撮ることをだれもがうれしく思っています。私は毎年、大家族の写真を拡大して、リビングルームに掛けます」

アンさんにとって、大家族の写真は誇りであり、家族の団結の証となっています。

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「テトの前に、私はいつも自分の子供たちや孫たちに、大晦日の日に私の家に集まって、先祖に線香を手向けるよう電話します。より重要なことは家族全員がテトの温かい瞬間を一緒に過ごし、子供たちに自分の先祖について教え、家族の愛情を育むということです」

 近代化されている社会の中で、どの家族においても伝統的旧正月の雰囲気とベトナムの文化的アイデンティティを守り、維持しています。

テトは家族全員との関係を強化する時期であるだけでなく、コミュニティや村にある人々の間の関係を深め、ベトナムの文化的アイデンティティを育む時期でもあります。

ハノイ郊外にあるソンタイ町タインミー村の人々は、村に住む人々の絆を強めるため、テトに家族が 1 頭の豚を分かち合う習慣を復活させました。豚が大きいか小さいかに応じて、複数の家族が 1 頭の豚を分かち合います。これは単に祭りで肉を分け合うというだけでなく、村びと間の団結と繁栄、お腹を満たすことを示すものでもあります。

タインミー村に住むミーさんの家族は今年、隣の数家族とともに、体重65キロの豚を分け合い、食べました。豚は屠殺され、肉と骨は各家庭で均等に分けられ、肉の一部はバインチュンを作るために使用され、残りはテト料理を準備するために使用されます。ミーさんの話です。

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「毎年、我が家は豚一頭を飼育してから、テトの時期に使うため、村の数家族とともにその豚肉を分け合います。みんなが集まって豚肉をシェアしたり、バイチュンを包んだりして楽しんでいるのを見て、とても嬉しいです。次の世代もこの習慣を維持することを望んでいます」

近代社会では豚肉を分け合う習慣は、ベトナムのテト文化を豊かにするだけでなく、村に住む人々との結束を生み出すものとなると言えます。

タインミー村から数キロメートルぐらい離れた所にあるドゥオンラム村は北部平野デルタならではの村です。テトが近づくと、村の門、村にある神社、家などは、色とりどりの花、対句、飾り物で綺麗になっています。村民の話をお聴きください。

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「幼い頃、母と一緒に市場に行ってテトの用品を買って帰りました。昔の市場での製品は現在ほど豊富ではありませんでしたが、テトを迎える習慣は昔のままです。今なお、民間遊戯を楽しんだり、おせち料理である『バインチュン』を食べたりしています」

国外在留ベトナム人コミュニティも旧正月テトを迎える習慣を維持しています。レ・チュン・ティンさんは日本で暮らし働いている人です。テトが近づくと、彼はテトによく食べられる料理を準備します。

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「私たちは、テトの間に、茹でた鶏肉、乾燥竹の子と豚骨の煮込みスープ、バインチュンを食べます。これらの料理はテトになくてはならないものですからね」

ティンさんと同様、10年間にわたって中国北京に暮らしているグエン・タイン・ハンさんは、テトを前に、ベトナム風のテト料理を準備しておきました。

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「私は、バインチュン、ベトナム風豚肉ハム、揚げ春巻きなどを準備しています。中国人である夫と夫の家族全員はベトナム料理が好きになっていますから」

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他方、数年来の伝統となり、毎年のベトナムの伝統的お正月テトが訪れると、ベトナム文化振興協会はフランスの首都パリの第20区市庁舎に集まり、テトを祝う催しを開催します。

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今年のイベントで、参加者は伝統衣装アオザイのファッションショーや獅子舞、伝統的な武道のパフォーマンスなどを楽しむほか、ベトナムの伝統料理や特産品を味わうことができました。

フランス在住のグエン・ドゥク・ダイアン・トゥ・ズンさんは次のように語りました。

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「ベトナムでテトを迎える機会がありません。ですから、パリでのテトイベントを通じて、ベトナムのテトの雰囲気を感じることができます。美しい衣装を身に着け、楽しくテトを祝う人々を見ると、私たち主催者も非常に幸せな気持ちになります」

カンボジアの首都プノンペンでも、ベトナム大使館の主催により「故郷の春」をテーマとした集いが行われました。カンボジア在住ベトナム人たちは、ベトナム民族色豊かな文化を溢れたテトの雰囲気に参加できたことに喜んでいます。

大晦日の特別番組 - ảnh 3リンさん

シェムリアップ州に住むトウイ・リンさんは次のように語っています。

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「このイベントに参加して、ベトナムの伝統的歌舞を楽しんだり、テトの料理を食べたりしたほか、カンボジアの全国各地に住む多くのベトナム人と交流したりしました。とても喜びました」

ベトナムでは旧正月テトは最も重要な伝統行事となっています。長い年月を経ても、今なお、昔のテトの文化的美しさが保たれています。これにより、旧正月テトは、ベトナム民族の「文化的価値観」となっています。

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