ソンラ省の色とりどりの少数民族衣装

(VOVWORLD) - 衣装はその民族の文化を支えているだけでなく、その民族の歴史や社会も反映しています。

ハノイから北西へ300キロ以上離れたところにあるソンラ省は、18の民族がともに居住している地方で、豊かな文化で知られています。その中で、それぞれの民族は独特な衣装を誇りにしています。衣装はその民族の文化を支えているだけでなく、その民族の歴史や社会も反映しています。

ソンラ省の色とりどりの少数民族衣装 - ảnh 1 タイ族の民族衣装

一度ソンラ省に足を運んだ人ならば、誰もがタイ族の民族衣装のセットになるコムというシャツと、黒いスカートと、ピエウというスカーフを身に着けた若い女性たちの美しさに魅了されることでしょう。タイ族の女性は幼い頃から祖母や母親から腰紐の結び方を教わるのです。これは細いウエストを目指すためです。これにより、タイ族の女性たちの身体は均整がとれて、美しくなります。

タイ族の女性の特徴を上げるとすれば、頭に巻く「ピエウ」(Pieu)というスカーフです。それぞれのスカーフは異なった模様や色ありを持ち、その女性の考えや性格を示しています。ソンラ省モクチヤウ県に住むタイ族の一人ロ・ティ・イエンさんは次のように話しました。

(テープ)

「我が民族の豊かな文化を象徴する民族衣装ですから、お祭りや行事などで、必ず民族衣装をまといます。私たちにとって、コムというシャツと、黒いスカート、特に、ピエウというスカーフを身につけることは誇りですから。タイ族の一人であることを誇りに思っていますよ。」

ソンラ省の色とりどりの少数民族衣装 - ảnh 2 ムオン族の民族衣装

ソンラ省に住む少数民族の民族衣装は色とりどりですが、その中のムオン族の民族衣装は地味で、渋みのある衣装と評されています。ムオン族の衣装は植物の色素で染められ、手織りで、職人の器用な手先、勤勉さ、審美観を示すものであるということです。

ムオン族の女性の衣装のセットは身頃が短く、茶色か白いシャツ、白いブラウス、黒いスカート、白色あるいは青い頭巾となります。女性の衣装の特徴はスカートのウエストベルトや腰帯の模様です。ウエストベルトを織るためには工夫と器用さが求められ、織り子の才能は模様のデザインや飾り付けに表れます。ムオン族の衣装についた模様はおよそ40種類あるようですが、人気があるのは竜の模様です。

女性の民族衣装のセットの中で、特徴的なものは頭巾です。頭巾は白く、幅が約1インチです。ムオン族にとって白は潔癖さと極楽を象徴する色で、頭に白い頭巾をかぶることはその人の精神を示すためです。ソンラ省フーイエン県に住むムオン族の一人ブイ・ティ・トゥイ・ズオンさんは次のように話しました。

(テープ)

「ムオン族の民族衣装は地味ですが、女性がまとえば、女性の純粋な美しさが引き立ちます。民族衣装は我が民族の文化の一つで、ムオン族の女性はいつだって民族衣装をまといたいですよ。」

ソンラ省の色とりどりの少数民族衣装 - ảnh 3モン族の民族衣装 

一方、モン族の民族衣装は脚絆です。民族衣装のセットはスカート、シャツ、腰帯、頭巾、そして脚を包む脚絆からなっています。スカートはバレエの衣装のチュチュと似ていますが、横にぴんと張った形です。シャツは襟の真ん中から前身頃の左側にスリットが入り、ボタンで留めます。また、襟と袖、裾に模様がついています。モン族の衣装の特徴の一つはその模様です。刺繍模様は多様で、クロスから三角形、サークル、スパイラル、S字型にわたって、模様のレイアウトも調和しています。

ソンラ省人民委員会はのファム・クォック・カイン副委員長は、民族衣装はその民族の文化であり、その民族のアイデンティティでもあると述べ、次のように語りました。

(テープ)

「民族衣装は、代々受け継がれた文化遺産であり、過去から現在に伝わるメッセージです。そのため、民族衣装の保存はとても重要です。民族衣装は、社会生活の欠かせない存在で、人間とともにずっと歩むはずです。」

このように語ったカイン副委員長はまた、ソンラ省は、民族衣装の保存と開発を最も重要な任務の一つとしていると明らかにしました。

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