中部沿海タインホア(Thanh Hoa)省は、長い海岸線や、民族色豊かな文化、数多くの史跡地区と伝統職業村などがあり、観光発展に大きな潜在力が恵まれていると評されています。来年に、同省は国家観光年２０１５の開催地として選ばれました。これはタインホア省が観光発展を加速させるための良いチャンスとみられています。

タインホア省は、面積が１万１１３８平方キロで、７つの民族が共に暮らしています。省内には、ユネスコが世界遺産として認定したホー王朝の城跡を含め１５００ヶ所の史跡地区があります。特に、１０２キロの海岸線と多くの美しいビーチに恵まれており、中でも、サムソン（Sam Son）ビーチがこの１００年間あまりに、理想的な避暑地として知られてきました。

この十数年間、タインホア省は観光発展に力を入れてきました。その結果、省内の観光インフラが良く整備されました。現在、省内には、観光客向けの宿泊施設は550箇所あり、その中で、国際基準に達した65ヶ所のホテルがあります。

特に、２０１３年初め、タインホア省のトースアン（Tho Xuan）空港が稼動し、観光発展事業に大きく寄与しています。昨年、同省は410万人の観光客を迎えましたが、今年上半期に、その数が通年計画の63％に当たる280万人に達しています。

観光総局によりますと、2008～2013年期に、観光部門の年平均成長率が23％に達した同省は観光発展面で国内各地のトップテンに立っていました。こうした中、タインホア省は観光をさらに発展させるために、他の地方との連携を強化していく方針を打ち出しています。

ユネスコの世界遺産であるホー王朝の城跡管理委員会のドー・クアン・チョン（Do Quang Trong）委員長は次のように明らかにしています。

（テープ）

「ホー王朝の城跡は国家観光年2015の中心地となり、ニンビン省の各遺跡と、ハノイの各史跡を結びつけるものです。特に、ホー王朝の城跡は我が省の観光の目玉と見做されています。タインホア市内や、ホー王朝の城跡、神様のものとされる数万匹の魚が生息するカムルオン（Cam Luong）谷川、ナンキン（Nam Kinh）古都への文化ツアーは最も魅力的な商品と評されています」

現在、タインホア省は国家観光年2015の準備作業を積極的に進めており、中でも、新しい観光製品の開発や、観光省標作り、観光部門の人材育成、宿泊施設の改修、観光客の安全保障などは優先課題として見られています。

タインホア省人民委員会のブゥオン・バン・ビェト（Vuong Van Viet）副委員長は次のように明らかにしています。

（テープ）

「我が省は観光総局や各旅行会社と協力して、新しい観光ツアーを企画しています。例えば、マー（Ma）川クルーズツアーや、水路を利用するサムソンビーチへのツアーなどです。さらに、国家観光年2015の成功のために、周辺各地方との連携を強化していく方針です」

自らの潜在力や、各企業と住民の努力、政府の支援などにより、今後もタインホア省の観光が同省の先端的経済部門に発展し、地元の経済社会発展事業と工業化近代化事業に引き続き貢献していくことでしょう。