イランの核開発を巡る問題

イランが進めている核開発プログラムを巡り、緊張情勢が増しています。アメリカのほか、イランと敵対するイスラエルは、核施設への軍事攻撃も辞さない構えですが、イランは、弾道ミサイルによる反撃や、原油の主要な輸送路であるペルシャ湾のホルムズ海峡を封鎖することを警告して、強固な姿勢を示しています。

イスラエルのネタニヤフ首相は、イランは既に複数の核兵器を造れるだけのウランを濃縮していると主張しており、アメリカのオバマ大統領に対しても、対イラン制裁を強化し、外交努力を尽くした結果、策がなければ軍事力の行使も辞さないと明言するよう働き掛けてきました。

イランの核開発を巡る問題 - ảnh 1

イスラエルによるイラン空爆に関する可能性が浮上している中、中東のペルシャ湾で、アメリカ軍が主体となった大規模な合同演習が16日から始まり、ホルムズ海峡の封鎖を示唆するイランをけん制するねらいがあるものとみられます。合同演習はアメリカ海軍第5艦隊が主体となって、日本やイギリスなど20か国以上が参加しています。

また、EU=欧州連合も、イランの核開発を阻止するため、同国に対する金融、通商分野の追加制裁の検討に入りました。10月中の合意を目指しています。

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西側諸国の圧力に対して、イランは強固な姿勢を崩していません。アメリカを訪問中のイランのアフマディネジャド大統領は24日、ニューヨークで記者団に対し、イスラエルがイランを単独空爆するとの観測が出ていることについて、「われわれには防御の手段がある。自国を防衛する用意はできている」などとイスラエルを牽制しました。同大統領はまた、1948年に建国されたイスラエルについて、「われわれは7000年から1万年間、存在し続けているが、イスラエルは60、70年間、土地を占領しているだけだ」とした上で、「彼らはそこに歴史的な“根”を持っていない。排除されるに違いない」などと述べました。

こうした中、国際世論は「この問題は解決策がまだない」と指摘した上で、「第3次世界大戦」ともいえる戦争が発生するとの懸念を示しています。

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